2019年08月31日 札幌2歳S G3
優勝馬:ブラックホール
プロフィール
- 生年月日
- 2017年02月16日 02歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 59,327,000円
- 馬主
- 芹澤 精一
- 生産者
- 杵臼牧場 (浦河)
- 調教師
- 相沢 郁
- 騎手
- 石川 裕紀人
夏の北海道シリーズを締めくくる「第54回札幌2歳S(G3)」が8月31日、札幌競馬場で行われ、浦河町の杵臼牧場生産で5番人気ブラックホールが1分50秒4で優勝。来春のクラシックに向けて大きな1歩を踏み出した。騎乗した石川裕紀人騎手は今春のスプリングS(G2)(優勝馬エメラルファイト)に続いて通算3勝目の重賞勝利。相沢郁調教師も今春のスプリングS(G2)に続いて通算18勝目の重賞勝利となった。
また、現2歳世代が初年度産駒となるブラックホールの父ゴールドシップにとっては産駒初の重賞勝利となった。
杵臼牧場は1955年創業。G1競走7勝で年度代表馬テイエムオペラオーや、京王杯3歳S(G2)優勝テイエムサウスポー、シリウスS(G3)優勝マコトライデンなどの活躍馬を輩出している。
同牧場の鎌田正信さんは「レース当日は父親(代表の鎌田信一さん)が競馬場へ応援に行き、私は馬の移動があったのでちょうどレースの発走時間は馬運車に乗っていました」と頭をかいた。友人、知人から途切れなく入る電話やメールで愛馬の優勝を知り、VTRでレースを確認したそうだ。
「母のヴィーヴァブーケは当牧場生産馬ではありませんが、キングカメハメハと桜花賞(G1)2着ブルーリッジリバーという血統で、ダイワメジャーやダイワスカーレットを送り出したスカーレットインクのファミリー。現役引退後は当牧場で繁殖生活を送っています。おとなしく扱いやすい馬で、子育ても上手。良い母親です」と鎌田さん。その現役時代は新馬戦で1番人気に支持されたほどの馬で、芝1800m戦で勝利したあとは紫苑Sにも挑戦させるほど期待の大きな馬だった。
「母親は、本当に大人しくて扱い易い馬です。そんな性格が産駒にも伝わるのか、兄姉も扱いで苦労した記憶はありません」。ブラックホールは、そんな母親の2番仔として生まれている。
「ゴールドシップの初年度産駒という意味で自分たちも注目していた馬ですが、生まれたときの印象はゴールドシップというよりも、ステイゴールド。母馬が小柄な馬ということもあるのでしょうが、生まれたときの印象は父親のように500kgを超すような馬には育たないだろうなっていうことと、何よりも毛色が芦毛ではなかったですから」と笑った。
杵臼牧場にいたのは1歳秋まで。その後は父親と同じ吉澤ステーブルへと移動し、2歳夏の函館競馬でデビュー。2戦目に勝ちあがると、重賞ウイナーへと上り詰めた。「父親と同じ吉澤ステーブルさんにお世話になり、そして父と同じ2歳夏に函館競馬場でデビュー。父親が勝てなかった札幌2歳S(G3)を勝つのですから頭が下がります」と相好を崩し「この馬に携わった方々の期待に応えて欲しいので大きなレースに勝ってくれることも、もちろん嬉しいのですが、息の長い活躍をして欲しいです」とエールを送っている。