2019年07月10日 ジャパンDダービー(中央交流) Jpn1
優勝馬:クリソベリル
プロフィール
- 生年月日
- 2016年02月10日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:4戦4勝
- 総収得賞金
- 379,602,000円
- 母 (母父)
- クリソプレーズ by エルコンドルパサー(USA)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 音無 秀孝
- 騎手
- 川田 将雅
2013年のクリソライトに続く、兄弟でのジャパンダートダービー(Jpn1)制覇を果たしたクリソベリル。そのクリソライトもクリソベリルもまた、ノーザンファーム空港B2厩舎の育成馬となる。
「同じゴールドアリュール産駒となりますが、クリソライトもクリソベリルも父譲りの好馬体が受け継がれていただけでなく、パワフルな動きや丈夫さも共通していました。ただ、クリソベリルの方が柔軟性があり、育成時は芝でもやれるのでは?と思っていた程です」と話してくれるのは、ノーザンファーム空港B2厩舎の樋口政春厩舎長。この血統では神戸新聞杯(G2)を制したリアファルの育成も手がけてきた樋口厩舎長であるが、4頭目の重賞馬を送り出した母クリソプレーズを、「これだけの産駒実績を残している繁殖牝馬はそういませんし、その中でも多くの産駒に携わらせてもらえているのは光栄なことです」(樋口厩舎長)と賞する。「また種牡馬の長所を産駒に伝えている」、との印象も樋口厩舎長から聞かれていた母クリソプレーズだが、ただ、クリソベリルはこれまでに接していた兄弟と比較しても、気性が大人しかったという。
「調教でも折り合いに苦労することは無かったですし、それでいながら前向きさも損なわれておらず、仕掛けた時の反応も抜群でした」(樋口厩舎長)
調教も順調に進み、初戦、2戦共に2着に7馬身差を付ける圧勝。初の重賞挑戦となった兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)も小回りのコースを上手く立ち回り、2着に5馬身差を付ける快勝で重賞初制覇を果たす。
単勝1.2倍という圧倒的な支持に推されたジャパンダートダービー(Jpn1)。自宅でスマートフォンを片手にレース観戦をしていた樋口厩舎長であったが、レース前に持っていた動画の視聴が上手くいかなくなってしまう。
「なかなか繋がらないと思っていたら、『おめでとう!」というLINEやメールが次々と届き、それをチェックし終えた画面が映し出されたと思ったら、クリソベリルがウイニングランをしていました」(樋口厩舎長)
後でレースを見直したという樋口厩舎長だったが、そのレースぶりはまさに同世代の馬たちとの力の違いを見せつけるものだった。中団からレースを進めたクリソベリルは、最後の直線で外に進路を取り、先に抜け出したデルマルーヴルをあっと言うまに交わしていった。
「これからは古馬との戦いも始まりますが、緩さも残っていますし、まだまだ強くなれる馬だとも思っています。更に大きなタイトルを期待しています」と樋口厩舎長。強い3歳世代の中でもダート戦線のエースと言えるクリソベリルが、古馬を相手にどんなレースを見せてくれるか楽しみでならない。