重賞ウィナーレポート

2018年12月29日 東京大賞典(中央交流) G1

2018年12月29日 大井競馬場 晴 良 ダ 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:オメガパフューム

プロフィール

生年月日
2015年04月06日 03歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:9戦5勝
総収得賞金
752,070,000円
スウェプトオーヴァーボード(USA)
母 (母父)
オメガフレグランス  by  ゴールドアリュール
馬主
原 禮子
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
安田 翔伍
騎手
M.デムーロ

 「千葉(サラブレッド)セール出身のスウェプト(オーヴァーボード産駒)に外れなし」

 これは千葉サラブレッドセールで鑑定人が壇上から発してから、関係者の中ではまことしやかに囁かれている言葉である。その事実を証明するかのように、せり出身馬のスウェプトオーヴァーボード産駒は、ベルルミエール(阪神牝馬S(G2)2着)、スノーエンジェル(小倉2歳S(G3)3着)など、重賞を沸かす産駒が次々と誕生。昨年のセールでも、公開調教で1Fの最速タイムを記録したジャパンスウェプトは、5,400万円という高い評価をされただけでなく、昨年12月のメイクデビュー中山を勝利している。

 その「千葉せり出身のスウェプト産駒」でも、出世頭となっているのがオメガパフューム。昨年のシリウスS(G3)で古馬を相手に初重賞制覇を飾ると、JBCクラシック(Jpn1)でも僅差の2着。そして、この東京大賞典(G1)で初G1制覇を飾ってみせた。

 「昨年1月のデビューからコンスタントにレースを使われてきたにも関わらず、登り調子でこの舞台に臨んでくることができました。馬自身の強さは勿論のこと、安田(翔伍)厩舎の手腕の確かさにシビれました」と話すのは、社台ファームの東礼治郎場長。このレースにはJBCクラシック(Jpn1)で先着を許したケイティブレイブを寄せ付けなかったどころか、昨年、G1 2勝をあげているゴールドドリームを競り負かしての勝利。「強い3歳世代」と言われるが、東京大賞典(G1)における3歳馬の勝利は、交流重賞になった95年以降では、04年のアジュディミツオー以来、3頭目となる快挙ともなった。

 「オメガパフューム自身の能力の高さや成長力だけでなく、鞍上を務めたM.デムーロ騎手の完璧なエスコートがあっての勝利だと思います」と東場長は、G1を制した古馬2頭を封じ込んだ、M.デムーロ騎手の騎乗を褒め称える。

 この後は年明けに一旦放牧の予定となっており、フェブラリーS(G1)への参戦については馬の状態を見ての判断となるそう。

 「ダートの一線級の馬としては、馬体のサイズこそ小さいものの、今年はこの路線の主役を張って、存在感を大きくアピールしてほしいものです」

 また、千葉サラブレッドセール出身馬としては、初めてのG1馬となったことについては、「千葉せりの上場馬からG1勝ち馬を輩出することは一つの目標でもありましたし、それを原禮子オーナーと分かちあえたことが何よりも嬉しいです。オメガパフューム自身、大きな仕事を成し遂げてくれましたが、ここは通過点として、さらなる躍進を期待しています」と最後にオメガパフュームへのエールも送ってくれた。