重賞ウィナーレポート

2018年09月02日 新潟記念 G3

2018年09月02日 新潟競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ブラストワンピース

プロフィール

生年月日
2015年04月02日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:5戦4勝
総収得賞金
589,421,000円
ハービンジャー(GB)
母 (母父)
ツルマルワンピース  by  キングカメハメハ
馬主
有限会社シルク
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
大竹 正博
騎手
池添 謙一
  • この秋のG1シーズンにも多くの有力馬を送り出すノーザンファーム空港
    この秋のG1シーズンにも多くの有力馬を送り出すノーザンファーム空港
  • R厩舎では、ゴールドドリームやスワーヴリチャードといった、今年のG1勝ち馬も育成してきた
    R厩舎では、ゴールドドリームやスワーヴリチャードといった、今年のG1勝ち馬も育成してきた
  • 場内には新たな調教施設も建造されている
    場内には新たな調教施設も建造されている

 3歳馬としては1983年のアップセッター以来、35年ぶりの新潟記念(G3)優勝を果たしたブラストワンピース。直線ではムチも使う事無く古馬を一蹴したその走りは、世代を超えた強さを証明したとも言えるが、育成を手がけたノーザンファーム空港の佐々木淳吏厩舎長は「古馬との実力差は、レースをやってみないと分からないと思っていましたし、これから大きなタイトルを目指す馬として、恥ずかしくないレースをして欲しいとの思いもありました」と思っていた。管理をする大竹正博調教師は、技術調教師だった頃にノーザンファーム空港へ研修に来ており、その際には佐々木厩舎長のいるR厩舎でも、育成馬たちに跨がっていた。

 「大竹先生とはその頃からの繋がりとなりますし、今でも頻繁に連絡を取り合えるような関係でもあります。育成時は時間をかけながら進めて行った馬でしたが、入厩してからの管理があったからこそ、現在の活躍にも繋がっていると言えますし、同じように、中間の管理も行ってくれていた、ノーザンファーム天栄スタッフにも感謝しかありません」

 レースはテレビで見ていたという佐々木厩舎長。ブラストワンピースは前走の日本ダービー(G1)からマイナス2㎏での出走となったが、TVの画面越しに見た筋肉の張りなどは、日本ダービー(G1)と遜色ない出来のようにも思えた。

 この新潟記念(G3)では単勝1.8倍という圧倒的な人気を集めたブラストワンピース。スタートのタイミングが合わなかったことで、後方からのレースを余儀無くされたが、そこからがむしゃらになって走るのでは無く、道中ではハミを取らずに、ジョッキーが押っつけていくような様子も見られた。

 「それでも最後の直線ではしっかりとハミを取って、あれだけの末脚を見せてくれましたからね。勝ったことも勿論ですが、折り合いの面で不安が無かったこともまた、今後に繋がるレースとなりました」

 レース後、陣営からは次走に菊花賞(G1)への出走を表明。日本ダービー(G1)での悔しい思い(5着)は、淀の舞台で晴らすこととなった。

 「このレースを使って、更に状態も上向いてくるはずです。改めて能力の高さも証明できたと思いますし、秋は大きなタイトルを取ってもらいたいですね」

 ちなみに菊花賞(G1)だが、R厩舎の育成馬では共同通信杯(G3)の勝ち馬であるオウケンムーンが出走を表明。信濃川特別を勝利したグロンディオーズも菊花賞(G1)を目指している。2頭共に能力面や血統背景と、ブラストワンピースのライバルとなりそうな馬でもあり、菊花賞(G1)ではR厩舎育成馬の「ワンツースリーフィニッシュ」も見られるのかもしれない。