2018年08月26日 キーンランドC G3
優勝馬:ナックビーナス
プロフィール
- 生年月日
- 2013年03月11日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:27戦7勝
- 総収得賞金
- 351,636,000円
- 父
- ダイワメジャー
- 母 (母父)
- レディトゥプリーズ(USA) by More Than Ready(USA)
- 馬主
- 小松 欣也
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 杉浦 宏昭
- 騎手
- J.モレイラ
人馬共に初重賞制覇となった、今年のキーンランドC(G3)。鞍上を務めていたJ・モレイラ騎手は14年の安田記念(G1)(グロリアスデイズ)以来、11度目のチャレンジで。これが12度目の重賞出走となるナックビーナスは、昨年3着だった同レースの雪辱を果たす勝利ともなった。
ナックビーナスは千歳・社台ファームの生産馬。2015年の千葉サラブレッドセールに上場されており、その時は2,160万円の評価を受けている。
「この時、ナックビーナスを落札していただいたのが、小松(欣也)オーナーでした。育成期は小さな傷があった程度で、ほぼ獣医に診てもらったことがない程の健康優良児でした」と話すのは、社台ファームの正岡稔調教主任。この時の公開調教でナックビーナスは、1ハロンを11秒1、2ハロンを24秒5という優秀な時計で駆け抜けている。馬体重もこの時点で500㎏を越えており、デビューしてからの安定感のある活躍は、この時点から証明されていたとも言える。
デビューから5戦続けて複勝圏を外さない走りを見せながらも、初勝利をあげたのはその5戦目となるダート1200Mの3歳未勝利戦。しかし、2勝目をあげた雪うさぎ賞に続き、オープンの葵Sも勝利と成長につれて、芝スプリントで適性の高さを示していく。
「オープン入りしてからは重賞にも出走していたのですが、そこではもどかしいレースが続いていました。ただ、丈夫な馬だったので、必ずチャンスが来るとは思っていました」
芝スプリントでの堅実な成績にも現れているように、逃げて良し、差しても良しと多種多様なレースを見せていたナックビーナス。このキーンランドC(G3)だったが、モレイラ騎手の選んだレースプランは「逃げ」だった。
「それにしても鮮やかな逃げ切りでした。『マジックマン』とも言われるだけの手腕には、いつも驚かされていますが、今回も素晴らしいレースを見せてもらいました」
この勝利も後押しする形となったモレイラ騎手は、札幌競馬場では僅か5週間、75鞍の騎乗ながら31勝で、初の札幌開催のリーディングジョッキーに輝く。そして9月29日からは短期免許で再度、日本で騎乗を行うが、30日に行われるスプリンターズS(G1)では、再び、ナックビーナスとコンビを組むことになった。
「レースの後は牧場に戻っており、しっかりとメンテナンスを行った後に、美浦へ戻しています。いい状態でレースに臨めそうですし、スプリンターズS(G1)も楽しみです」
昨年は出走が叶わなかったスプリンターズS(G1)であるが、今回はキーンランドC(G3)の勝利により、堂々と優先出走権を伴っての出走。今年の高松宮記念(G1)でも3着となっているように、実績面も申し分ないだけに、「マジックマン」の力を借りて、一気に初G1制覇へ突き抜けてくれそうだ。