重賞ウィナーレポート

2018年02月18日 小倉大賞典 G3

2018年02月18日 小倉競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:トリオンフ

プロフィール

生年月日
2014年04月21日 04歳
性別/毛色
せん/黒鹿毛
戦績
国内:12戦5勝
総収得賞金
226,242,000円
タートルボウル(IRE)
母 (母父)
メジロトンキニーズ  by  ダンスインザダーク
馬主
(株) KTレーシング
生産者
レイクヴィラファーム (洞爺湖)
調教師
須貝 尚介
騎手
川田 将雅

 小倉競馬場を舞台とする古馬のハンデ戦「第52回小倉大賞典(G3)」は条件戦を2連勝してきた上がり馬トリオンフが早め先頭から後続の追撃を退けて優勝。デビュー12戦目で重賞ウイナーの仲間入りを果たした。セン馬の優勝は08年のアサカディフィート以来10年ぶり4回目。昨年、急逝した父のタートルボウルにとっては初のJRA重賞となった。

 生産は洞爺湖町のレイクヴィラファーム。昨年のファルコンS(G3)(勝ち馬コウソクストレート)に続く2年連続JRA重賞優勝に沸いている。

 今回は、2歳時の札幌2歳S(G3)出走以来となる重賞挑戦だったが、同牧場の岩崎義久さんは「競馬場でトリオンフに会えたのは、札幌2歳S(G3)以来です。パドックでの堂々とした振る舞いに風格のようなものを感じました。優勝の瞬間に立ち会うことが出来て本当に嬉しい。須貝調教師や川田騎手はじめ馬に携わったすべての人に感謝したい」と喜んでいる。

 牧場時代のトリオンフのことをたずねると「(メジロマックイーンの祖である)アサマユリの血を引く馬も少なくなりました。そういう意味では貴重な存在。メジロトンキニーズは激しい気性の馬なのですが、種牡馬の特性を引き出してくれるタイプの繁殖牝馬で、個人的に好きな馬。この馬にも高い評価を与えています。トリオンフは、そのメジロトンキニーズが生んだ最初の牡馬ですから、思い入れもありましたし、大きな期待を寄せていた馬です」と話してくれた。ダンスインザダーク直仔のメジロトンキニーズはJRA3勝馬。500キロ前後と雄大な馬格の持ち主ながらも長距離レースを得意とし、準オープンの身で挑んだダイヤモンドS(G3)で軽ハンデを利して2着と健闘。そのレースで賞金を加算させてしまったために、その後は勝ち星には恵まれなかったが字面以上に中身の濃い競走生活を送った馬だった。

 半姉3頭同様に北海道市場に上場されて、現在のオーナーとめぐり合った。「母親ゆずりの負けん気の強さを持った馬で、やんちゃな面もありましたが、馬体には自信がありました。ただ、2歳夏の新馬戦を勝つイメージはなかったですね」。

 函館競馬場のデビュー戦勝ちは生産者にとって嬉しい誤算だったが、その後は激しい気性が表面化。同世代の馬たちがクラシック戦線で激しい戦いを繰り広げている3歳春に去勢手術を施されることになる。復帰直後は、勝ちきれないレースを続けたが同年秋に条件特別を快勝。休み明けで24キロ増だった格上げ初戦こそ2着と敗れたが、3連勝で重賞タイトルを手中にした。

 「馬格もありますし、今回のパドックでは去勢の効果で風格を感じました。成長力のある血統ですし、まだまだ奥がある馬だと思います。セン馬ですから、これからも無事に、長く競走生活を送って欲しいと思います」と期待している。