2017年12月29日 東京大賞典(中央交流) G1
優勝馬:コパノリッキー
プロフィール
- 生年月日
- 2010年03月24日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:33戦16勝
- 総収得賞金
- 995,144,000円
- 母 (母父)
- コパノニキータ by ティンバーカントリー(USA)
- 馬主
- 小林 祥晃
- 生産者
- ヤナガワ牧場 (門別)
- 調教師
- 村山 明
- 騎手
- 田邊 裕信
中央・地方の強豪が暮れの大井競馬場を舞台にダート日本一を決める「第63回東京大賞典(G1)」が12月29日、東京都の大井競馬場で行われ、田辺裕信騎手騎乗の3番人気コパノリッキーが先行争いを制してハナに立つと、最後の直線では後続を突き放して2分4秒2(良)で優勝。この勝利で通算成績を33戦16勝(重賞13勝)とした。G1(Jpn1含む)勝利は「11」。ホッコータルマエが記録した「10」を抜いて歴代単独1位となった。
コパノリッキーの生まれ故郷は北海道日高郡日高町に位置するヤナガワ牧場。1967年に、現在代表を務める梁川正普氏の祖父で、獣医師として活躍していた正雄氏によって馬産の歴史をスタート。半世紀に及ぶ歴史の中で、コパノリッキーほかキタサンブラック(年度代表馬2回)プライドキム(全日本2歳優駿(G1))サンライズバッカス(フェブラリーS(G1))コパノリチャード(高松宮記念(G1))などを生産してきた。2017年はキタサンブラックとコパノリッキーで7つのG1、Jpn1競走に優勝している。
今回も正普代表が大井競馬場へ足を運び、正克会長は牧場事務所のテレビでコパノリッキーの走りを見守った。
正克会長にレース前の心境をうかがうと「勝っても、負けても今回のレースで引退ということは決まっていましたし、来シーズンからは生まれ故郷にほど近いブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬入りが決まっている馬です。もう十分すぎるくらいに頑張ってきた馬ですから、とにかく無事にレースを終えて欲しいという思いでした」とのこと。「外枠でしたが、田辺騎手がスタートダッシュを決めて馬に負担にならないように先頭に立ったときには勝利を意識しました。この馬の頑張りには、本当に頭が下がる思い」と4度目の挑戦で初めて手にした「東京大賞典(G1)」のタイトルに笑顔を見せてくれた。
母系は1988年にヤナガワ牧場が導入したアリーウインにさかのぼるファミリー。リアルシャダイ、トニービン、ティンバーカントリーと血をつないで大きな花を咲かせた。近親にはサンライズペガサス(毎日王冠(G2)、産経大阪杯(G2))やウェディングケーキ(京王杯オータムH(G3)3着)などがいるファミリーだ。
「生まれたときから素晴らしい馬でした。身のこなしなどはサンデーサイレンス系らしい柔らかさがあり、性格的にも穏やかで筋肉量に恵まれた馬。決してダート馬という雰囲気ではなく、放牧地ではとても柔らかい動きをしていたのが印象に残っています」と牧場時代を振り返り「初めてのG1勝利は4歳春のフェブラリーS(G1)。あのときは最低人気でした。次の年は1番人気。4年連続でG1、Jpn競走に勝ったように本当に長い間、良く頑張ってくれたと思います。これからは種牡馬となるわけですが、軽度の骨折はあったものの長く、丈夫に走ってくれた。そういう部分を産駒に伝えて欲しい」と期待に胸を膨らませている。