2017年08月13日 関屋記念 G3
優勝馬:マルターズアポジー
プロフィール
- 生年月日
- 2012年02月27日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:22戦8勝
- 総収得賞金
- 235,077,000円
- 馬主
- 藤田 在子
- 生産者
- 山岡牧場 (新冠)
- 調教師
- 堀井 雅広
- 騎手
- 武士沢 友治
サマーマイルシリーズ第2戦「第52回関屋記念(G3)」は新冠町の山岡牧場が生産した牡5歳馬マルターズアポジーが抜群のダッシュから同型馬との逃げ、先行争いを制してハナを奪うと、そのまま得意とするマイペースの逃げにもちこんで後続を完封。昨年秋の福島記念(G3)、今年の小倉大賞典(G3)に続く重賞3勝目となった。
前半の1000m通過が57秒9で、そこからの2ハロンが11秒1~11秒0。さすが最後の1ハロンは12秒2を要したが2着馬には1馬身4分の1差をつけて先頭ゴールイン。速さだけではなく強さも身に着けた愛馬の勝利を生産者である山岡牧場の山岡政裕さんは自宅のテレビから応援していたという。
「ちょうど、私が夏風邪をこじらせていました。寝込むほどではなかったので、近所の仲間は(競馬場に)行って来いと言ってくれたのですが、咳も出ていたので、他の方に迷惑をかけてはいけないと思って自重しました」と、少し照れたように頭をかいた。
レース前、山岡さんにはいくつかの不安材料があった。昨年の10月以来となる1600mの距離。実績のない長い直線、左まわり。そして何よりも「あまり、暑さに強い馬ではない」ということ。
そんな不安材料を抱えながらの快勝劇に「あまり人気にもなっておりません(7番人気)でしたし、まさか勝てるとは思っていませんでした。これも、この馬を理解してくれている武士沢騎手はじめ堀井厩舎の方々のおかげ」と感謝の言葉を口にした。
「とくに新潟競馬場は暑いと聞いていましたし、近走は長い距離ばかりを走っていたので馬が距離に戸惑わないかという点は心配でした。それでも、ゲートから出れば真面目に走ってくれる馬なので内枠を引いてくれたのも好材料だったかもしれません。2番手以下をやや引き離しての逃げになりましたが、折り合いもこの馬のリズムで走ってくれたと思います。最後の直線は本当に長く感じましたが、最後までよく頑張ってくれたと思います。おかげで、風邪もすっかり良くなりました」と笑顔がこぼれた。
そして、次走は京成杯オータムハンデキャップ(G3)が予定されている。発表されたハンデは58キロ。「これからはマークも厳しくなると思いますし、相手も強くなると思いますが、生産者という立場で応援するだけです。家族だけでやっている牧場なので当日まで予定は決められませんが、日帰りでもよいから、行けるのであれば(競馬場へ)応援に行きたいと思っています」。もし先頭でゴールを駆け抜ければ、その瞬間にサマーマイルシリーズのチャンピオンが決定する。「もちろん、勝って欲しいと思いますが、これからもタフに、コンスタントに走ってほしいですね」と思いを馳せている。