2017年06月28日 帝王賞(中央交流) Jpn1
優勝馬:ケイティブレイブ
プロフィール
- 生年月日
- 2013年05月11日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:21戦7勝
- 総収得賞金
- 689,702,000円
- 馬主
- 瀧本 和義
- 生産者
- 岡野牧場 (静内)
- 調教師
- 目野 哲也
- 騎手
- 福永 祐一
上半期のダート王決定戦「帝王賞(Jpn1)」は新ひだか町東静内のある岡野牧場の生産馬ケイティブレイブだった。
この岡野牧場は、1960年創業。その歴史の中で2007年の小倉記念(Jpn3)優勝サンレイジャスパーほか、14年毎日王冠(G2)2着馬サンレイレーザー、80年日本ダービー3着で、東京障害特別テイオージャ、80年天皇賞(秋)3着アラナスゼットなどを生産。現在は岡野淳さんを中心に繁殖牝馬5頭前後で生産を行っている。
レース当日は、生産牧場にとって牧草あげの最盛期シーズン。ナイター開催にあわせて自宅のテレビで母親と応援した。「うちは小さい牧場で馬も少ないから、レースでは勝ち負けより馬が無事であることを祈っているだけです。」と日頃から語っていた岡野さんだ。 今回の大一番でも「勝てるなんて考えてもいなかった。無事に走り切ることだけを祈っていた。」そうだ。しかも、レーススタート直後本馬は躓いて馬群の中に埋もれた。「もう駄目だと思いましたよ。故障でもしたのかと思いレースを見る気持ちも持てなかった。」岡野さんは馬の故障が心配で、うな垂れて画面も見れなかったそうだ。
しかし、ゴール真近に思わぬ展開があった。「おふくろが「「外にいるよ、外に!」」って叫ぶもんだから、見ると馬群を割って力強くゴールを突き抜けたでしょ。何が何だか分らないけど馬が無事だったので嬉しかったですね」と喜ぶ。
いったんは愛馬の故障を憂慮したのが、大レース優勝の栄光を手にして喜びが沸いてきた。およそ2分間の出来事だった。
殊勲の本馬の母はケイティローレル(父サクラローレル、母ビーマイフアイア、母父ビーマイゲスト)。
母ケイティローレルは、ビーマイフアイアの14番仔。2000年2001年のガーネットS(G3)などを制するなどダートの短距離で活躍したビーマイナカヤマの半妹という血統だ。町内の牧場から紹介されて同牧場で繁殖入りした。
同牧場に来て、最初の産駒がケイティブレイブだ。お世話になったオーナーや牧場に、早速恩返しが出来たことを岡野さんは喜ぶ。
現在本馬には1歳の半妹(父サクラプレジデント)と全弟の当歳馬がいる。
当歳馬は、今回のセレクトセールに上場予定で、本馬のタイムリーな金星に会場でも注目を浴びそうだ。上場時に会場のモニター画面に帝王賞(Jpn1)の兄の栄光の姿が映し出されることだろう。