重賞ウィナーレポート

2017年02月05日 きさらぎ賞 G3

2017年02月05日 京都競馬場 曇 重 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アメリカズカップ

プロフィール

生年月日
2014年02月07日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
117,636,000円
マンハッタンカフェ
母 (母父)
ベガスナイト(USA)  by  コロナドズクエスト(USA)
馬主
谷掛 龍夫
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
音無 秀孝
騎手
松若 風馬

   2009年の総合リーディングサイアーとなったマンハッタンカフェは、これまでに5頭G1勝ち馬を送り出しているが、そのうちの3頭が社台ファーム生産馬。マンハッタンカフェ自身が社台ファームの生産馬であり、血統背景や成長過程をよく知るスタッフの元で育てられるだけでなく、産駒を走らせたいという強い思いがあるからこそ、目立った活躍を残す産駒が出てくるのではとの思いもしてくる。

   今年のきさらぎ賞(G3)を制したアメリカズカップもまた、社台ファーム生産のマンハッタンカフェ産駒。この勝利で今年のクラシック出走を賞金面でクリアすることになった。

   「幼少期から代謝の良さを証明するかのように薄い皮膚をしており、ボディラインが崩れることなく成長してくれました」と話すのは社台ファームの池田充社台Fマネージャー。馬体のバランスも良く、騎乗調教も順調に進んだアメリカズカップは2歳7月のメイクデビュー中京でデビュー。母ベガスナイトの産駒は気性面で前向きな馬が多く見られたが、アメリカズカップは育成時からオンとオフの切り替えができていたともいう。

   「早期デビューできたのは、母譲りと言えるしっかりとした馬体が出ていたことも大きかったですね。これまでのレースを見ていると、ゲートと輸送に少し不安が見られたので、前走(朝日杯FS(G1))の後はグリーンウッド・トレーニングで徹底的にトレッドミル調整を行って、苦手意識の克服に努めました」

   その朝日杯FS(G1)よりもマイナス12㎏での出走となったきさらぎ賞(G3)であったが、重馬場の影響など気にしないかのように前の位置でレースを進め、残り2ハロン手前では早くも先頭に立つ。後方から圧倒的な一番人気に支持されたサトノアーサーが迫ってくるも、セーフティリードを保ったまま先頭でゴールした。

   「谷掛(龍夫)オーナーご夫妻には長きに渡りお世話になっており、今回の勝利で少しだけでも恩返しができたことが嬉しく、牧場スタッフ全員がこの勝利を喜んでいます」

   次走は皐月賞(G1)に出走を予定。このローテーションでは、社台ファーム生産馬のネオユニヴァースが皐月賞(G1)を優勝。また、アサクサキングス(菊花賞(Jpn1))、トーセンラー(マイルChS(G1))と後のG1馬も誕生と、牧場にとって験のいいレースでもある。

   レースの後は前走と同じように、グリーンウッド・トレーニングで調整放牧を行われているというアメリカズカップ。中間も順調とのことで、皐月賞(G1)では更に成長した姿を見せてくれそうだ。