2017年02月18日 京都牝馬S G3
優勝馬:レッツゴードンキ
プロフィール
- 生年月日
- 2012年04月06日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:19戦3勝
- 総収得賞金
- 477,088,000円
- 馬主
- 廣崎利洋HD (株)
- 生産者
- 清水牧場 (平取)
- 調教師
- 梅田 智之
- 騎手
- 岩田 康誠
2月18日、京都競馬場で行われた第52回京都牝馬ステークス(G3)は、中団外めでレースを進めたレッツゴードンキが直線で外から一気に突き抜け、一昨年の桜花賞(G1)以来の勝利で重賞2勝目を挙げた。
レッツゴードンキは、父キングカメハメハ、母マルトク、母父マーベラスサンデーという血統。同馬を生産した清水牧場は沙流郡平取町にあり、これまでにマイルチャンピオンシップ(G1)を連覇したダイタクヘリオス、2011年、2012年と2年連続でJRA賞最優秀障害馬を受賞したマジェスティバイオなどの活躍馬を送り出してきた。
清水牧場3代目の社長清水毅さんはレッツゴードンキが出るレースは全て競馬場まで応援に駆け付けているそうで、この日も京都競馬場で愛馬を見守っていた。「3歳頃まで引っかかる競馬が多かったので、そうならなければ良いなと思っていました。梅田調教師さんからは調子は良いと聞いていましたが良すぎて引っかかるということもありますし、反面大分折り合いがつくようになって来たので大丈夫という思いもあり・・・とにかく引っかかるのが一番怖かったですね。直線に入って追い込んで来た時には先頭に届くのかなと思って見ていましたが、ゴールを過ぎてからやっと勝利を実感しました。桜花賞(G1)以来2着の惜しいレースが続いていましたが、やはり優勝は違いますね。」待ちに待った重賞勝ちに満面の笑みで喜びをかみ締めた。
牧場で過ごしていた頃はどんな様子だったのかを聞いてみると「余分なことはしない賢い利口な馬でした。性格はキツかったのですがそのなかに芯の強さを感じました。馬体は女の子ですから薄手の無駄肉のつきにくい感じで。父がキングカメハメハで、母もダートで5勝していましたので期待はしていました。オーナーさんに喜んでもらえる活躍をしてくれたら良いなとは思っていましたが、芝でこれだけ大成する馬になってくれて嬉しいです。全兄弟になる1歳牡の成長も順調で馬はすこぶる良いですよ。色も体型もレッツゴードンキとは違いますが牡馬ですし期待しています。」逞しい弟のデビューが待ち遠しい。
「母マルトクは先代と、梅田康雄厩舎とのご縁で迎え入れることができたんです。大人しく利口で、産駒には種馬の特色を出してくれます。レッツゴードンキを産んでこの牧場の不景気を立て直してくれた、屋台骨のような存在です。日高でグレードレースを勝てる馬を輩出するのが難しい中、こんな思いができて幸せなものですよね。」今はロードカナロアの仔の出産をひかえ、準備を整えているそうだ。
清水牧場は広い放牧地を有し、現在牧場スタッフ4人で、繁殖牝馬14頭と1歳13頭を手厚く管理している。生産に対するこだわりは「まめに、小さなことでも色々と手をかけること。」活躍馬を出した実績があるだけにそれがどれだけ重要なものなのかがひしひしと伝わって来る。「レッツゴードンキは4月の阪神牝馬ステークス(G2)を目指して調整して行くようです。これからもまだしばらく走りますので応援して頂けたら有難いです。同馬の全弟も順調ですし、ハローサンライズ2016(牝1歳、父ヘニーヒューズ)も馬格の違いに可能性を感じますので活躍が楽しみです。」今年の義経神社初午祭で幸運の矢を手にした清水毅さんのもとから、豪快にターフを突き抜ける強い馬が放たれる日が楽しみだ。