重賞ウィナーレポート

2017年01月05日 京都金杯 G3

2017年01月05日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:エアスピネル

プロフィール

生年月日
2013年02月10日 04歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:9戦3勝
総収得賞金
466,000,000円
馬主
(株) ラッキーフィールド
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
笹田 和秀
騎手
武 豊

 重賞2勝目を京都金杯(G3)で飾ったエアスピネル。しかし、前走は距離が約2倍の菊花賞(G1)にも出走して3着に入っているのは、競走馬としての能力の高さと、安定したレースぶりがあってのこと。この辺はマイルからクラシックディスタンスと距離を問わない活躍を見せた母エアメサイアの長所も現れているのだろう。

 「菊花賞(G1)の後に牧場へと戻ってきました。レース後の疲労だけで、目立ったダメージも見られず、11月2日からは騎乗調教を再開していました。いつもながらフィジカルレベルの高さには驚かされるばかりです」とは社台ファーム山元トレーニングセンターの上水司調教主任。しかしながら、まだ子供っぽさも抜けきっていないとも感じていたのは事実だった。

 「優れたフィジカルレベルと比較すると、メンタル面の幼さが抜けきってなく、良い意味でまだ未完成な印象もありました。ひとつ噛み合ってくれば着順は上がるはず、と信じて調整を続けてきました」

 4歳初戦となった京都金杯(G3)。これまでの実績を評価されて、同世代の4歳馬の中では最も重い56.5㎏の斤量を背負っての出走となったが、マイルの速い流れを名手武豊騎手の好騎乗に応えて前目で追走していくと、最後の直線では先頭に踊り出て、追い込んできたブラックスピネルの追撃を振り切った。

 「マイルに舞台を移した初戦でいきなり好結果を出してくれました。これをきっかけとして、G1レースでも主役を張れるような躍進を期待しています」

 秋華賞(G1)を優勝するなど、クラシック戦線で活躍した母エアメサイアであったが、4歳時にもヴィクトリアマイル(G1)で2着など成長力も示していた。エアスピネルも心身共に完成を遂げた時、待ちに待ったG1タイトルを奪取するのかもしれない。