2016年12月10日 チャレンジC G3
優勝馬:マイネルハニー
プロフィール
- 生年月日
- 2013年05月10日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦3勝
- 総収得賞金
- 198,444,000円
- 馬主
- (株) サラブレッドクラブ・ラフィアン
- 生産者
- 高昭牧場 (荻伏)
- 調教師
- 栗田 博憲
- 騎手
- 柴田 大知
12月10日(土)、阪神競馬場で第67回チャレンジカップ(G3)が18頭立てのフルゲートで行われ、道中先団を追走していた9番人気の伏兵マイネルハニーが直線で先頭に立つと、猛然と迫るベルーフの追撃を首差で凌ぎ切り、デビューから通算11戦目で嬉しい重賞初勝利を飾った。
マイネルハニーは有馬記念(G1)勝ち馬のマツリダゴッホを父に、母ブライアンハニーの9番仔として2013年に浦河町野深にある高昭牧場で誕生した。同牧場は生産から育成までを一貫して行う総合牧場として地域でも有数の規模を誇り、近年ではメイショウマンボを生産、育成、生産し、またカワカミプリンセスの育成を行ったことでも知られている。
「今回も現地まで行こうか直前まで迷っていたんだけどあの天気ではねぇ」と残念そうな表情を浮かべながら語ってくれたのは同牧場の上山泰憲社長。それも無理のない話で、レース当日の北海道は近年稀にみる豪雪により交通機関が大パニックに陥り、飛行機も欠航が相次いだため、今回のレースは事務所で観戦していたそうだ。
「新馬戦で強い勝ち方をしてくれた時から『結構いい所までやれるのでは』と思っていました。春はあと一歩のところで重賞に手が届きませんでしたが、夏の間を休養に充てたことで理想的な成長を遂げることができたんだと思います。母・祖母ともに牧場名義で競馬に使って活躍してくれた思い入れのある牝系だっただけに、この血統で重賞を勝つことができて喜びもひとしおです」と嬉しそうに語る上山社長に、マイネルハニーを配合するに至った経緯と当歳時の様子を尋ねると「マツリダゴッホは種牡馬入りした時から注目していたので、当牧場でも初年度から毎年種付けをしていました。サンデーサイレンスの直系で日高生産のG1馬と言うのも魅力的でしたしね。当歳時のサイズは中くらいでしたが、大きなトモと筋力の強さはその頃から目立っていましたよ。1歳のセレクションセールでご縁があってビッグレッドファームさんに落札していただいたのですが、過去に買っていただいた馬が思うような結果を残せなかったので、やっとご期待に添えて良かったです」
母ブライアンハニーの産駒は結果的にマイネルハニーが最後となったが、現在は牧場にマイネルハニーの半姉にあたるクイーンフラワーとリマンドインパクトが繁殖牝馬として牧場に戻ってきている。
「遡るとアグネスレディーの母親にあたるイコマエイカンに辿り着く由緒ある血統です。アグネスの渡辺オーナーとは以前からご縁があったのですが、オーナーが亡くなられた際に所有していた繁殖を譲っていただいたので、アグネスレディー、アグネスフローラの系統は牧場の宝として大事に繋いでいきたいと考えています。この血統は10年周期くらいで大物を出してくる傾向があるので、そういった意味でも夢を見れそうな仔がそろそろ出てきてくれるのではと期待してるんですよ」
思えばマイネルハニーもまだまだ伸び盛りの4歳馬。これをステップに今年はさらに大きく羽ばたいて、上山社長の想いに応えてくれるのではないだろうか。