重賞ウィナーレポート

2016年12月04日 チャンピオンズC G1

2016年12月04日 中京競馬場 曇 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サウンドトゥルー

プロフィール

生年月日
2010年05月15日 06歳
性別/毛色
せん/栗毛
戦績
国内:38戦9勝
総収得賞金
760,028,000円
フレンチデピュティ(USA)
母 (母父)
キョウエイトルース  by  フジキセキ
馬主
山田 弘
生産者
岡田スタツド (静内)
調教師
高木 登
騎手
大野 拓弥
  • 優勝直後、万歳で勝利を祝う牧場の皆さん
    優勝直後、万歳で勝利を祝う牧場の皆さん
  • デビュー前のサウンドトゥルー(2歳夏)
    デビュー前のサウンドトゥルー(2歳夏)
  • 新ひだか町役場に掲げられた優勝垂れ幕
    新ひだか町役場に掲げられた優勝垂れ幕
  • 地元JAに掲げられた優勝垂れ幕
    地元JAに掲げられた優勝垂れ幕

 文字通り、ダート界の覇者が集まったチャンピオンズカップ(G1)は、追込馬サウンドトゥルーが弾けるようにライバルを抜き去り、見事栄冠を手にした。

 本馬の生産は新ひだか町の岡田スタッド。1972年設立で、新ひだか町目名の本場のほか、日高町厚賀にオカダスタッド(繁殖・育成)、新ひだか町豊畑にノルマンディーファーム(育成)を構える。過去にはグランプリホースのマツリダゴッホや、ダート戦線で一時代を築いたスマートファルコンなどを生産し、2016年はスマートレイアー、リッカルド、ローズジュレップが重賞を制している。

 2015年の東京大賞典(G1)で勝利して以降、惜敗が続いていた本馬だが、今回は6番人気の評価を覆し、G1馬の意地を見せた。同牧場の岡田将一社長は、「強いメンバーが揃っていたので、最後まで気が抜けませんでしたが、きっちり差し切ってくれましたね。運もありましたし、計ったように差してくれました。大野拓弥騎手の探求心の賜物ですね。高木登厩舎の仕上げも、大野騎手の騎乗もパーフェクトでした」と、喜びを語った。

 レース直後、同牧場には新ひだか町の酒井芳秀町長やJAしずないの西村和夫組合長、近隣の生産者が集まり、牧場スタッフと一緒に万歳で喜び合った。酒井町長は、「これで中央・地方両方でG1勝ちですから、実力が高いですね。町内産馬としては2年連続のチャンピオンズカップ(G1)制覇となり、明るい話題です」と、笑顔を広げた。

 本馬は、父フレンチデピュティ、母キョウエイトルース、母の父フジキセキという血統。兄弟馬はよく勝ち上がり、半兄コンフォーコと半姉ツインクルスターは中央5勝、全弟ルールソヴァールは現役で、中央4勝している。牧場時代の本馬については、「母の子の特徴で、牧場では小柄なタイプでしたね。上のコンフォーコが走っていましたし、期待していました。4歳時に去勢してから、更に馬が強くなりましたね。成長力も大きく、相手強化しても堅実に走る馬になりました」と、岡田社長は振り返る。

 母キョウエイトルースはすでに10頭出産している丈夫な繁殖牝馬で、2015年産には父キングカメハメハの牝馬、2016年産には父アイルハヴアナザーの牡馬がいる。

 「最初は小さな子が多かったのですが、年々、子出しが良くなってきました。2016年に生まれた子は、これまでで一番大きいぐらいですよ。偉大な兄に続いて欲しいです。成長力のある血統ですし、牧場にとってはありがたい繁殖牝馬です」

 2017年に競走年齢に達する半妹は、同牧場グループが経営するノルマンディーオーナーズクラブよりデビューする。

 ひたむきな末脚を武器に、ついにダートG1・2勝目を飾った本馬。年末に出走予定の東京大賞典(G1)を含め、逃げ・先行馬の脅威として再び競馬を盛り上げてくれるだろう。岡田社長は、誇らしきチャンピオンにエールを送る。

 「サウンドトゥルーの馬名には『本当らしい、本物らしい』という意味が込められていますが、その名にふさわしい馬になってきましたね。これからも一年でも長く活躍して欲しいと思います。後ろからの脚質ですから、展開に左右される面はありますけど、また胸のすくような末脚で、応援してくれる皆さんを喜ばせて欲しいです」