重賞ウィナーレポート

2016年10月10日 マイルChS南部杯(中央交流) Jpn1

2016年10月10日 盛岡競馬場 曇 稍重 ダ 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:コパノリッキー

プロフィール

生年月日
2010年03月24日 06歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:24戦13勝
総収得賞金
995,144,000円
ゴールドアリュール
母 (母父)
コパノニキータ  by  ティンバーカントリー(USA)
馬主
小林 祥晃
生産者
ヤナガワ牧場 (門別)
調教師
村山 明
騎手
田邊 裕信

 秋のダート・マイル王決定戦「マイルチャンピオンシップ南部杯(Jpn1)」は10月10日、岩手県の盛岡競馬場で行われ、日高町のヤナガワ牧場生産コパノリッキーが早め先頭から後続の追撃を退けて優勝。春のかしわ記念(Jpn1)、帝王賞(Jpn1)に続くJpn1競走3連勝で、通算成績を24戦13勝2着2回3着2回(重賞10勝)とした。G1/Jpn1競走8勝は、ホッコータルマエ、ヴァーミリアン、エスポワールシチーに次ぐ歴代4位。

 ヤナガワ牧場代表の梁川正普さんは、前日に行われたJRAのイベントに出席したのち、愛馬の応援のために盛岡競馬場へ駆けつけた。この日は、京都競馬場でも生産馬キタサンブラックが京都大賞典(G2)に出走していたが向かったのは盛岡競馬場。「体が2つあると良かったのですが、やはりJpn1の舞台というのは簡単に立てるものではないですから」と照れたように話してくれた。

 前走の帝王賞(Jpn1)からマイナス8キロ。「帝王賞(Jpn1)がプラス15キロの馬体重でしたから、減ったのはその分だと思います。村山先生がこのレースに向けてしっかりと仕上げてくれた印象でした」というものの「やはり、Jpn1競走のパドックを周回する馬は強い馬ばかり。人気にしていただいていましたので、その期待に応えてくれるかどうかが心配でした」とレース後ならではの笑顔を見せてくれた。。

 レースはホッカイドウ競馬所属ロイヤルクエストがハナを切る展開。ホッコータルマエが2番手を進み、コパノリッキーは3番手。これら有力馬をマークするように同レース3連覇を狙うベストウォーリアが続く。台風一過で脚抜きの良い馬場になり、地方競馬最大規模を誇る盛岡競馬場の長いバックストレッチにハイラップが刻まれる。半マイル通過が46秒1で、前半1000m通過は57秒7。

 勝負どころの3~4コーナーではロイヤルクエストに代ってホッコータルマエが先頭に立つも、外からコパノリッキー、内からレーザーバレットが並びかけ、アスカノロマン、ベストウォーリアも先行集団を射程圏内に置いて直線に。有力馬同士による激しい攻防が繰り広げられたがその中から楽に抜け出したのはコパノリッキーだった。勝ち時計は1分33秒5。盛岡競馬場のコースレコードを大きく更新したばかりか、クロフネが持っているダート1600mの日本レコードにコンマ2秒と迫る快走だった。

 「出走することすら難しいG1/Jpn1レースを8つも勝たせていただいて、本当に嬉しい限り。このクラスの馬たちは本当に紙一重。勝つときは強く見えますが、それはどの馬でも同じこと。そう考えると(8つめのG1/Jpn1タイトル)は信じられない気持ちになります」とふりかえった。

 レース後、オーナーサイドからは「日本記録となるG1/Jpn1競走11勝を目指したい」という発言もあったが「馬のローテーションは、調教師の先生とオーナーが決める事。強い馬との戦いは馬への負担も大きいので、生産者の立場ではケガなく、無事にゲートに入ってくれることを祈るのみです。コパノリッキーの生産牧場として、恥じない様な馬づくりに励みたい」と目標を切り替えている。