重賞ウィナーレポート

2016年09月25日 オールカマー G2

2016年09月25日 中山競馬場 曇 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ゴールドアクター

プロフィール

生年月日
2011年05月18日 05歳
性別/毛色
牡/青鹿毛
戦績
国内:16戦9勝
総収得賞金
743,244,000円
スクリーンヒーロー
母 (母父)
ヘイロンシン  by  キョウワアリシバ(USA)
馬主
居城 寿与
生産者
北勝ファーム (新冠)
調教師
中川 公成
騎手
吉田 隼人

   秋のG1戦線を睨む産経賞オールカマー(G2)は、新冠町の北勝ファーム生産で1番人気のゴールドアクターがゴール前で粘るサトノノブレスを力でねじ伏せるようにして優勝。4つめの重賞タイトルを手中にした。この勝利で、通算成績を16戦9勝とした。

   悪夢の天皇賞(春)(G1)。春から約5ヶ月。愛馬の勝利を牧場事務所のテレビで確認した北勝ファームの田谷利夫場長は「負けてほしくないと思っていたので、ほっとしました。嬉しい」と胸を撫で下ろしたという。

   北勝ファームは、ゴールドアクターのオーナーだった居城要さん(故人)が1989年に創業した牧場だ。決して多くない生産頭数の中からゴールドアクターほかグローバルリーダー(05年ロジータ記念)などの活躍馬を送っていたが、今年6月に他界。家族が所有馬と牧場を引き継ぐ形になったが、田谷場長とスタッフの大川寛和さんの2人による少数精鋭主義は変わらないままだ。

   ゴールドアクターは、生まれたときから期待の大きな馬だったそうだ。菊花賞(G1)に出走が決まったときから「楽しみなのは天皇賞(春)(G1)」と思っていたそうだが、その大一番でまさかの敗退。京都コースは菊花賞(G1)で経験済みだったはずだが、パドックから激しくイレ込み、レースでは折り合いを欠いてしまった。その後、宝塚記念(G1)には向かわずに、日高町のファンタストクラブで静養し、8月上旬に函館競馬場へ。美浦トレーニングセンターに帰厩したのは8月26日のことだった。

   「函館競馬場に出発する前にファンタストクラブで馬を見せていただきました。昨年秋から高いレベルで激しいレースが続いていましたので、その疲れを癒すことが目的のリフレッシュ休養。そういう意味ではよい状態で夏を過ごせたと思います」と愛馬の無事を確認。今回はテレビの画面越しとはいえ、それ以来の“再会”となった。

   「馬体重はプラス6kg。2人引きではありましたが、程よい気合乗り程度で、休み明けということを考えたらよい状態だったと思います。ファンタストクラブはもちろん、中川先生はじめ、厩舎スタッフに感謝したいと思いました」

   レースでも吉田隼人騎手がピタリと折り合いをつけて、完璧な勝利。秋初戦を最高の形でスタートさせた。

   「今後のローテーションは居城オーナーと中川先生が決めることですが、出走するレースを楽しみにしたいと思います」とエールを送っている。