重賞ウィナーレポート

2016年07月03日 CBC賞 G3

2016年07月03日 中京競馬場 曇 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レッドファルクス

プロフィール

生年月日
2011年04月12日 05歳
性別/毛色
牡/芦毛
戦績
国内:17戦7勝
総収得賞金
469,240,000円
馬主
(株) 東京ホースレーシング
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
尾関 知人
騎手
M.デムーロ

 芝、ダートと条件を問わずに勝ち鞍を積み重ね、ついにはこのCBC賞(G3)で重賞タイトルも勝ち取ったレッドファルクス。父スウェプトオーヴァーボードにとっても、2013年の函館スプリントS(G3)(パドトロワ)以来のJRA重賞勝利となったが、そのパドトロワもまた、レッドファルクスと同じ、社台ファームの生産馬であった。

 「幼少期から健康で手が掛らず、良い意味でエピソードが無いくらいの優等生でした」と牧場での姿を振り返るのは、社台ブルーグラスファームの厩舎長である青木裕太郎さん。

 「立っている姿よりも、歩いている姿、そして、放牧地で走っている姿の方が格好良く見せていた印象があり、バランス良く動ける馬との印象がありました」

 育成厩舎に入ってからもレッドファルクスは常にコンディションが良く、前向きな姿勢が、時として走りにも現れるとの報告が、青木さんに届いていたという。その後の調教も順調にクリアし、2歳の11月にはメイクデビュー東京に出走。年明けの3歳未勝利戦で勝ち上がると、芝、ダートを問わず、1400m以下の条件で勝ち鞍を積み重ね、今年の5月には欅Sで初のオープン勝ち。このCBC賞(G3)では3番人気の評価を集めていた。

 「好勝負こそ期待していましたが、1分7秒台での決着を差し切って勝つイメージはしていなかったので、嬉しい驚きでした。これも馬の能力を引き出してくれたM.デムーロ騎手、そして、ここまで無事にレースを使ってくれた、尾関厩舎の皆さんのおかげだと思っています」

 このレースでレッドファルクスは、上がり3ハロンでメンバー中最速となる、32秒7のタイムを記録。しかも2着馬と3着馬は、前で粘り込んでいた馬であり、どれだけ切れのある足を使ったかということが、レース内容からも証明されている。

 この勝利でサマースプリントシリーズで10ポイントを加算したレッドファルクスであるが、陣営は次走として、9月15日に浦和競馬場で行われる、テレ玉杯オーバルスプリント(Jpn3)への出走を表明。ダートでのレッドファルクスは先行して粘り混む印象があるように、芝とはまるで違った走りをしているが、欅Sのレース内容からしても、ここで重賞2勝目を上げる公算は十分にあると言える。

 投手、打者共に優れた成績を残す「二刀流」選手がプロ野球界を賑わしているが、さしずめ、芝、ダートで優れた成績を残すレッドファルクスもまた、競馬界の「二刀流」ホースと言えそうだ。