2016年07月13日 ジャパンDダービー(中央交流) Jpn1
優勝馬:キョウエイギア
プロフィール
- 生年月日
- 2013年02月16日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦4勝
- 総収得賞金
- 94,070,000円
- 父
- ディープスカイ
- 母 (母父)
- ローレルアンジュ by パラダイスクリーク(USA)
- 馬主
- 田中 晴夫
- 生産者
- 村上 幹夫 (青森)
- 調教師
- 矢作 芳人
- 騎手
- 戸崎 圭太
南関東クラシック三冠最終戦は、全国の地方競馬、中央競馬からもトップホースが集う3歳ダート日本一決定戦「第18回ジャパンダートダービー(Jpn1)」。
地元の南関東は東京ダービー馬のバルダッサーレ。ダービーウィークからは東海王者のカツゲキキトキト。そしてJRAからはユニコーンS(G3)の上位組に加えて兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)を逃げ切ったケイティブレイブなどが出走。
そんな中で1着賞金の4,500万円を手中にしたのは青森県の村上幹夫さん生産で4番人気キョウエイギア。先行勢を見るような位置で競馬を進め、最後の直線で後続を突き離して優勝した。青森産馬のジャパンダートダービー優勝はレース史上初。青森県内でワールドファームを営む両親を持つ村上幹夫さんにとっても初の重賞タイトルとなった。
なお、県内生産馬のJpn1優勝は2004年の川崎記念(G1)(優勝馬エスプリシーズ)以来のこと。ほかでは、マイネレーツェルが2008年のローズステークス(Jpn2)に勝利している。
牧場の自宅テレビで愛馬を応援していたという生産者の村上幹夫さんは「昨年秋のデビューから、しっかりと間隔を空けられながら、休まずに使ってきた馬です。連闘で鳳雛Sを勝ったあと、このレースを目標にしっかりと仕上げてくれた矢作先生はじめ厩舎スタッフ、それから大井競馬場を知り尽くしている戸崎騎手の手腕によるところが大きいと思います」と感謝の言葉で喜びを表現した。
レースの前は「(エンプレス杯(G2)に勝った)ローレルアンジュの子という意味でも期待の大きな馬でした。期待の大きな繁殖牝馬なのですが、なかなか産駒をとることができず、キョウエイギアもツクバローレル(JRA2勝)から3年ぶりの産駒で、キョウエイギアのあとも不受胎が続いています。キョウエイギアには、その分まで頑張ってほしいという気持ちはありましたが、相手は強い馬ばかり。まさか、勝てるとは思っていませんでしたのでゴールの瞬間は頭が真っ白になりました」と当日を振り返ってくれた。
レース後はお祝いのメールや電話、届けられる花などの対応に追われ「レース直後のことは、あまり覚えていないのですが、いろいろな対応に追われているうちに実感が沸いてきました」と笑った。
現在も480キロ台と雄大な馬格を持つキョウエイギアは、牧場時代から目立つ1頭だったという。「大きな馬が好きなので、配合の段階から馬格の面は重視します。(ローレルアンジュの)配合相手にディープスカイを選んだのは、血統や競走成績はもちろんですが3年目産駒で父親譲りの立派な馬が多く出ていると聞いたからです。骨格のしっかりした馬で、柔らかいというよりも力強い馬でしたが、その狙い通りの馬格の持ち主でした」。
1歳秋、北海道のシュウジディファームに移動したあとも順調に調整を積まれ、2歳9月にデビュー。以来、ほとんど休むことなく11戦を消化し、そのすべてで掲示板を確保している。
「これからは相手ももっと強くなると思いますし、今までのような楽な競馬はさせてもらえないと思いますが、これからも無事に、長い競走生活を送ってほしいと願っています」。