2016年06月19日 函館スプリントS G3
優勝馬:ソルヴェイグ
プロフィール
- 生年月日
- 2013年03月04日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:7戦3勝
- 総収得賞金
- 184,623,000円
- 馬主
- (株) G1レーシング
- 生産者
- (有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
- 調教師
- 鮫島 一歩
- 騎手
- 丸田 恭介
ソルヴェイグが出走した函館スプリントS(G3)の当日、社台グループの各牧場ではクラブ(社台サラブレッドクラブ、サンデーサラブレッドクラブ、G1サラブレッドクラブ、社台グループオーナーズ・地方競馬オーナーズ)の牧場見学ツアーが行われていた。
ソルヴェイグの所属するG1サラブレッドクラブを始め、各クラブに募集馬を送り出していた白老ファームからもスタッフが出向き、ツアーに参加した会員に生産馬の魅力を語り、そしてレース前には牧場のある白老へと戻ってきていた。
「初めての古馬との対戦というのも含めてメンバーも揃っていましたし、勝つのは難しいかなと思っていました。それでも3歳牝馬ということで斤量(50㎏)に恵まれた感もありましたし、展開が向けば面白いところはあるのではと期待もしていたのは事実です」とは白老ファームの石垣節雄繁殖主任。開幕週となった函館の馬場はまだ芝が荒れていないインコース。しかも、それまでのレースを見ても先行馬が有利となっており、大外16番枠を引いたソルヴェイグは不利な要素が揃っていた。
しかし、ゲートが開くとハナを切ったローレルベローチェに先導されるように、ソルヴェイグは2番手をキープする。そのまま最後の直線に入ると、ゴール前はインコースから馬群を割ってきた、シュウジとの叩き合いになった。
「ゴールの瞬間はやられたと思っていました。それでもスローに映像が切り替わった時には、もしかして…とも思うようになりました」
写真判定の結果、ハナ差だけ前に抜けだしていたのはソルヴェイグ。いったんはシュウジに交わされたものの、そこから差し返すという勝負根性を見せた。
「楽に先行できたこと、そして差しかえせたことも含め、50㎏という斤量も味方してくれたのでしょう。後でタイムを見て、レコード決着だったことを知り、高い勝負根性を持ち合わせているだけでなく、高いスピード能力も持ち合わせている馬だったのだと、再確認させられました」
祖母に当たるアイリッシュカーリは高松宮記念(G1)で3着、シルクロードS(G3)でも2着に入ったソルジャーズソングや、 京王杯スプリングC(G2)とファルコンS(G3)で3着に入ったエールブリーズも送り出したスピード色の強い牝馬。ソルヴェイグの母であるアスドゥクールも、芝、ダートの1400Mで4勝をあげている。
「母やソルヴェイグが自身の成績を見ても、ベストなのは1400Mなのではと思っていましたが、1200Mでもあれだけの競馬ができたことで、これからの活躍が更に楽しみになりました。次のレースこそ試金石になるかと思いますが、そこでもいいレースを見せてもらいたいですね」
次走には同じ芝のスプリント重賞である、8月28日のキーンランドC(G3)を予定。ここで勝利するようだとサマースプリントシリーズのチャンピオンの座にも近づくだけでなく、秋の大一番であるスプリンターズS(G1)でも、人気を集めることになりそうだ。
ちなみに全弟のアスドゥクールの2015(牡、父ダイワメジャー)は、姉と同じG1サラブレッドクラブでの募集馬となっており、重賞で2勝をあげた姉の活躍を受けて、一気に申し込みが集まったという。今後も重賞タイトルを積み重ねていきそうなソルヴェイグだけに全弟の価値、そしてこの血統への注目度も更に高まっていきそうだ。