2016年05月29日 目黒記念 G2
優勝馬:クリプトグラム
プロフィール
- 生年月日
- 2012年05月14日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:9戦5勝
- 総収得賞金
- 125,825,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- チアズメッセージ by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 藤原 英昭
- 騎手
- 福永 祐一
空前の名勝負が繰り広げられた日本ダービー(G1)。その余韻がまだ残る中で行われたのが、今年で130回という歴史のある重賞競走の目黒記念(G2)だった。
フルゲート18頭で行われたレースは、ゴール前で同じ勝負服を来た2頭の争いとなった。1番人気の支持を集めた、昨年のエリザベス女王杯(G1)の勝ち馬であるマリアライトを、クビ差凌いだのが3番人気のクリプトグラム。これが嬉しい重賞初勝利となった。
「ハンデも思った以上に軽かった(54㎏)ですし、メンバーは強いですが、ここで勝ち負けに等しいレースをしてくれればと期待をしていました」とは育成を手がけた、ノーザンファーム空港牧場の大木誠司厩舎長。そのクリプトグラムだが、3歳の春には右とう骨遠位端を骨折。大木厩舎長の元で再起を図ることになった。
「手術して2か月後ぐらいからは、乗り運動も再開していました。休養前よりも馬体が大きくなり、動きにも余裕が出てくるようになりました」(大木厩舎長)
育成時は前向きな性格もあって、芝のマイラーだとも思っていたクリプトグラムだというが、厩舎によって適性を見いだされたのは、芝の中長距離だった。復帰後も芝のクラシックディスタンスを中心にレースを使われながら、クラスを上げていく。
「復帰戦の勝ち上がりは嬉しかったです。そのままトントン行けるとは思っていませんでしたが、それでも準オープンをパスしてオープンの大阪-ハンブルクCでも勝利したときには、本当に強くなっているとも感じました」(大木厩舎長)
その大阪-ハンブルクCも斤量は52㎏。目黒記念(G2)共に斤量が恵まれたとの見方もできるが、それでも重賞勝ち馬たちを一掃したクリプトグラムの強さは際立っていた。
「道中の手応えにも余裕がありましたし、直線で抜け出したときには勝てると思っていました。この馬に合わせたレース選択、そしてローテーションを組んでくださった、藤原先生に感謝するだけです」
好事魔多しとでもいうのか、レース後には左とう骨遠位端の骨折が判明。再び休養を余儀なくされたクリプトグラムだったが、8日には骨片摘出の手術も終わり、術後は大木厩舎長の元で管理をされている。
「馬はとても元気です。また、いい状態で厩舎に送り出せればと思いますし、その際にはまだ大きなレースで好走するようになっていて欲しいですね」
復帰後にはハンデ戦では無くとも、より成長した姿で他の馬を一掃するようなレースを、クリプトグラムには見せてもらえそうだ。