重賞ウィナーレポート

2016年05月07日 京都新聞杯 G2

2016年05月07日 京都競馬場 晴 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:スマートオーディン

プロフィール

生年月日
2013年02月20日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:6戦4勝
総収得賞金
187,112,000円
ダノンシャンティ
母 (母父)
レディアップステージ(IRE)  by  Alzao(USA)
馬主
大川 徹
生産者
スカイビーチステーブル (新冠)
調教師
松田 国英
騎手
戸崎 圭太

   ホースマンの夢、日本ダービー(G1)を目指す馬たちによる「第64回京都新聞杯(G2)」は、引っ張りきれないような手応えで後方を進んだ1番人気スマートオーディンが、最後の直線で大外から力強く伸びて優勝。通算成績は6戦4勝。2013年生まれ世代として初の重賞3勝馬となり、ダービー本番へ向けて大きな一歩を踏み出した。

   スマートオーディンは、新冠町スカイビーチステーブルの生産馬。パカパカファームでの中期育成を経て1歳9月下旬から翌年5月上旬まで苫小牧市のパイオニアファームで育成。吉澤ステーブルWestで最終調整を施されて同年9月に松田国英厩舎からデビューした。

   パイオニアファームの佐久間エイドリアン場長は「この時期に重賞を3つも勝てるとは思わなかったですが、もともとダービー向きの馬だと思っていました。今年は、ホッカイドウ競馬のダービーにも有力馬を送り出すことができますので(北斗盃1着スティールキング、同2着ジャストフォファン)、ダービーウィークを楽しむことができそうです」と笑顔を広げている。

   エイドリアンさんはニュージーランド出身。ニュージーランド、オーストラリアで見習騎手免許を取得。ジョッキーとして活躍、現役引退後は、フリーの攻馬手、調教師を経て1990年に旧・社台ファーム早来牧場に就職。シーキングザパールや、ブロードアピール、ゴールドティアラなどの活躍馬を手掛けてきた。その後、ノーザンファームで厩舎長などを勤め、2003年にパイオニアファームを設立。ナチュラルホースマンシップの理論と、1周900㍍のダートトラックコースと、そのトラックコースの一部を利用する全長1200㍍の坂路馬場や門別競馬場の屋内坂路コースなどを使って、中間育成、馴致、騎乗調教、セールへのコンサイニングなどを行っている。一昨年の京都新聞杯(G2)優勝馬ハギノハイブリッドも同ファームの育成馬。2度目のダービー挑戦を楽しみにしている。

   「パカパカファームから移動してきたばかりのスマートオーディンに対する第一印象は「馬格に恵まれた、素直な、のんびり屋さん」だという。人間に対して高い信頼性を示す反面「自分から走ろうという気持ちが少なく、積極性に欠けるようなところもあった」と振りかえる。馬が本来持っている資質を伸ばそうというエイドリアンさんは「ゲートを出て、どんなポジションでも競馬が出来て、息を入れることが出来る馬でした。あとは、ジョッキーのゴーサインに従うようにプログラムを組みました」。

   「2200㍍の距離を経験できたことは大きいと思います。ダービー本番は、あと1ハロン延びますが、頑張ってほしい」と当日は、北海道から声援を送る予定だ。