重賞ウィナーレポート

2016年04月24日 フローラS G2

2016年04月24日 東京競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:チェッキーノ

プロフィール

生年月日
2013年02月08日 03歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
128,136,000円
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
藤沢 和雄
騎手
C.ルメール

 5月22日に東京競馬場で行われる牝馬クラシック2冠目のオークス(G1)に向けて、桜花賞(G1)の別路線組から楽しみな馬が参戦してきた。

 フローラS(G2)の行われた、東京の芝2000mでは圧倒的に不利と言われる18番枠からの出走となったチェッキーノ。それでも、レースセンスの良さを見せつけるかのように中段に位置すると、最後の直線ではメンバー中最速となる34秒6の末脚を使い、直線を駆け上がってくる。2着には3馬身差をつける快勝となったが、勝ち時計の1分59秒7は史上初めて2分台を切り、レースレコードともなった。

 育成先はノーザンファーム早来牧場の日下厩舎。現在は調教主任となった日下和博氏に、当時のチェッキーノの印象を訪ねると、「ここに来たばかりの頃は華奢な馬という印象がありましたが、乗り出してから日に日に馬体も良くなり、また動きも目立ってきました」と話す。母ハッピーパスの産駒は重賞で活躍したコディーノなど、コンスタントに活躍馬も産まれているが、日下厩舎では姉となるカービングパス(牝4・藤沢和)の育成調教も行ってきた。

 「姉(カービングパス)は対照的に大柄な馬で、チェッキーノとは乗り味の良さが共通していました。この頃はどちらかというと、チェッキーノの方がマイル向きかな?といった印象がありましたが、姉も芝のスプリントで活躍しているように、母(ハッピーパス)譲りと言えるスピード能力が、姉妹揃って遺伝されているのでしょう」

 順調に調教が進められたチェッキーノは、2歳11月のメイクデビュー東京でデビュー。ここでは2着に敗れるも、12月に行われた2歳未勝利戦を勝利し、デビュー3戦目で迎えた3歳3月のアネモネSも制して、一気にオープン入りを果たす。

 しかし、陣営は賞金面で桜花賞(G1)への出走がクリアできていたのにも関わらず、オークス(G1)へ矛先を向け、このフローラS(G2)への出走を決断した。

 「アネモネSでも折り合ったレースを見せていてくれたので、距離が伸びるフローラS(G2)で不安はありませんでした。速い流れでの競馬でも折り合いが付いていましたし、ゴール前では安心してレースを見守ることもできたほどです。気性面も含め、更なる成長を見越して上手くトレーニングをしてくださった、藤沢先生や厩舎スタッフの皆さんに感謝するだけです」

 東京コースも経験しているだけに、オークス(G1)も楽しみになってきました、と話す日下調教主任だが、このレースには同じ日下厩舎の管理馬だった、桜花賞(G1)の2着馬のシンハライト(牝3・石坂)も出走を予定している。

 「桜花賞組はこれまで以上にレベルの高い馬も揃っているとは思いますが、それでも今のチェッキーノなら何とかしてくれるのでは無いかとも思っています。願わくばオークス(G1)のゴール前ではシンハライトやノーザンファーム生産馬たちと、勝ち負けの競馬をしてもらいたいですね」