重賞ウィナーレポート

2016年04月16日 アンタレスS G3

2016年04月16日 阪神競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アウォーディー(USA)

プロフィール

生年月日
2010年05月10日 06歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:30戦8勝
総収得賞金
435,104,000円
馬主
前田 幸治
生産者
North Hills Management (米国)
調教師
松永 幹夫
騎手
武 豊

   ダートの強豪集う「第21回アンタレスステークス(G3)」は天皇賞馬ヘヴンリーロマンス直仔でノースヒルズの米国法人生産馬アウォーディーが中団追走から直線で力強く伸びて優勝。単勝オッズ1.8倍という圧倒的人気のなか、ダート転向後、不敗の4連勝を重賞3連勝で飾った。

   父ジャングルポケット、母ヘヴンリーロマンス。純内国産血統の米国産馬が、ダート界の頂点へ名のりをあげた。1歳12月の日本到着時からこの馬のことを知る大山ヒルズの齋藤慎マネージャーの目には、落ち着いて阪神競馬場のパドックを周回する愛馬の姿がとても頼もしく映ったそうだ。「牧場に到着して、1番最初の印象は母親とよく似ているなぁということでした。とくにクビ差しあたりはそっくり。それと、我が強いというか、自分自身をしっかりと持っているようなところも母親ゆずりです。その強い気持ちを損なわないように、そして良い方向に導けるようにと馬と向き合ってきました。母親の、そして兄姉のことを知っているというには大きなアドバンテージでした。」と当時のことを話してくれた。

   デビューは2歳12月。初勝利をあげたあとの大寒桜賞ではのちの重賞勝馬ラストインパクトと後続を引き離してのマッチレースを行い、ダービー出走を目指した青葉賞(G2)は5着。その後、自己条件から再出発を図り、4歳春の目黒記念(G2)では勝馬と同タイム4着と健闘。芝コースでもオープン級の力を示していたが、半妹のアムールブリエがダートグレード競走を連勝したこともあって、5歳秋にダート競馬を試したところ準オープン特別を圧勝。続くシリウスS(G3)であっさりと重賞ウイナーの仲間入りを果たしている。

   「ダートコースでこれほど動くとは嬉しい誤算ですが、母親のヘヴンリーロマンスが奥手タイプでしたし、アウォーディーも5月生まれの外国産馬ですから、当初から古馬になってからというイメージを持っていました」。という齋藤さんの目論みどおりに成長を重ねて頂点へ手が届く位置まできた。

   「6歳になりましたが、馬はまだ若く、体力的にも十分余力があります。まだまだ上を目指せる馬だと思います。妹(アムールブリエ)や弟(ラニ)に負けないように、このまま頂点へと登りつめてほしい」と願っている。