2016年03月23日 桜花賞(GDJ)
優勝馬:モダンウーマン
プロフィール
- 生年月日
- 2013年04月07日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:10戦7勝
- 総収得賞金
- 90,000,000円
- 母 (母父)
- スマートダズル by スマートボーイ
- 馬主
- (有) グランド牧場
- 生産者
- グランド牧場 (静内)
- 調教師
- 佐々木 仁
- 騎手
- 山崎 誠士
地方競馬に春の訪れを告げる「グランダム・ジャパン(GDJ)2016」3歳シーズンの開幕戦・第62回桜花賞が、3月23日(水)に浦和競馬場で行われた。レースは単勝オッズ1.1倍の圧倒的人気に支持されたモダンウーマンが道中インの2~3番手を追走する展開に。直線に入ると内ラチ沿いから抜け出し、リンダリンダ以下の追撃を抑えて先頭でゴールイン。昨シーズンのGDJ2歳シーズン女王が、新たなシーズンの開幕戦で順調な滑り出しを見せた。
「一瞬、前が窮屈になったときは少しハラハラしましたが、勝ってくれてホッとしています」と喜びのコメントを寄せてくれたのは、同馬のオーナーブリーダーであるグランド牧場の伊藤佳幸社長。当日は現地で勝利の瞬間を見届けたそうだ。
モダンウーマンの次走は、南関東牝馬クラシック二冠を懸けて4月21日(木)の東京プリンセス賞(大井競馬場)へ出走予定。GDJシリーズの2年連続女王獲得に向けても大切な一戦となる。「まずは無事に次のレースを迎えてほしいと思います。これまで1600mまではいいパフォーマンスを見せていますが、1ハロン延びてどんなレースをしてくれるかも楽しみです。そして先々は、牝馬のダートグレード戦線を沸かせる存在になってほしいです」と今後の展望を語ってくれた。
さて、モダンウーマンや、同じくグランド牧場のオーナーブリーダー馬で昨年のNAR2歳最優秀牝馬を受賞したタイニーダンサーがデビューしたホッカイドウ競馬が、いよいよ4月20日(水)に開幕する。3月17日(木)に実施された第1回競走能力・発走調教検査では、同牧場出身のバンドオンザラン(牡2)が、800mを50秒3で走破し、この日の一番時計を記録した。同馬の6歳上の半姉には、今年のTCK女王盃(Jpn3)2着、2015年の京都牝馬ステークス(G3)・中山牝馬ステークス(G3)・マーメイドステークス(G3)で共に3着するなど、芝・ダートを問わず牝馬重賞戦線で活躍したパワースポット(父スズカマンボ)がいる。父もグランド牧場で生産されたスズカコーズウェイ。現役時代に京王杯スプリングカップ(G2)を制するなど6勝を挙げ、今年デビューする2歳世代が初年度産駒となる期待の種牡馬だ。
「スズカコーズウェイ産駒は、比較的大きめに出る傾向があります」と伊藤社長が分析するように、能検に姿を見せたバンドオンザランも498㎏と雄大な馬格を誇っていた。“種牡馬スズカコーズウェイ”の今後を見極める意味でも、同馬の走りは大いに注目される。
「産駒たちの馬体を見た限りでは芝向きのようにも見えますが、父のジャイアンツコーズウェイが芝・ダートの双方で活躍馬を送り出していますので、スズカコーズウェイも地方のダートで活躍する仔を輩出する下地を持っているのではないかと思います。どのような走りを見せてくれるか、まずホッカイドウ競馬で試してみる意味合いもあり、楽しみにしています」と伊藤社長も期待を寄せている。
「ホッカイドウ競馬は2歳馬戦線が最も早く始まることもあり、新しい種牡馬の能力や適性をいち早く見ることができる場であると考えています。来年以降の配合をどう組み立てていくかという意味でも、ここでの走りを参考にすることもあります」と、オーナーブリーダーの立場でその意義を語ってくれた。
「中央競馬や他の地方競馬の関係者にホッカイドウ競馬をアピールするためにも、馬産地で行われている地方競馬を盛り上げていきたいですね」と話す伊藤社長。今年も同牧場の生産馬たちがGDJシリーズや2歳戦で大活躍を見せ、北の大地から全国へ大きく羽ばたいてくれることだろう。