重賞ウィナーレポート

2016年02月20日 京都牝馬S G3

2016年02月20日 京都競馬場 雨 重 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:クイーンズリング

プロフィール

生年月日
2012年05月25日 04歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:9戦4勝
総収得賞金
451,026,000円
マンハッタンカフェ
母 (母父)
アクアリング  by  Anabaa(USA)
馬主
吉田 千津
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
吉村 圭司
騎手
M.デムーロ

 フィリーズレビュー(G2)以来の勝利となったクイーンズリング。その間、秋華賞(G1)で2着となるなど、惜しいレースは続いていたが、重賞を続けて戦ってきたことによる疲労は、山元トレーニングセンターで調教主任を務める工藤祐紀氏にも見て取れた。

 「前走(エリザベス女王杯(G1))の後は、馬体の張り自体は落ちていなかったものの、ローズS(G2)から厳しいレースを重ねてきたからか、全体的に疲労感が見られました」(工藤調教主任)

 クイーンズリングにとって幸いだったのは、このエリザベス女王杯(G1)の後は、疲労回復に専念できたことだった。約1か月ほどオーバーホールをされたクイーンズリングは、目に見えて元気を取り戻し、12月中旬から坂路調教を再開。日に日に休み明けを感じさせないほどの活発な動きを見せ始める。

 「緩みもなく上手く立ち上げることができましたし、良い状態で吉村厩舎に引き継ぐことができました。期待をしていましたが、休養明け緒戦から結果を出せて嬉しく思います」(工藤調教主任)

 休み明け、しかも重賞馬が顔を揃えたレースでも1番人気を集めたのは、その競走実績だけでなく、調教でも動きの良さが目立っていたからに違いない。最後の直線、馬場の真ん中に進路を定めると、先に抜けだしたスナッチマインドを交わし、そしてマジックタイムの追い込みも凌いでの勝利。展開の助けなど借りず、自ら勝利を掴んだそのレースぶりは、「強い!」としか言いようがない。

 「レースの後は再びこちらでの調整を始めています。今回は馬体の細化もなく、目標とするヴィクトリアマイル(G1)に向けて、すでにキャンター調教を再開しています」と工藤調教主任。この春の最大目標となりそうなヴィクトリアマイル(G1)。疲労も馬体減りもそれほど無い今の状態ならば、今回よりも更にいい状態で、悲願のG1制覇を果たしてくれるに違いない。