重賞ウィナーレポート

2016年02月14日 京都記念 G2

2016年02月14日 京都競馬場 晴 重 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サトノクラウン

プロフィール

生年月日
2012年03月10日 04歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
486,036,000円
Marju(IRE)
母 (母父)
ジョコンダⅡ(IRE)  by  Rossini(USA)
馬主
里見 治
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
堀 宣行
騎手
M.デムーロ

 天皇賞(秋)(G1)以来のレースとなった京都記念(G2)を制したサトノクラウン。その期間、というより調整期間のほとんどを、ノーザンファームしがらきで過ごしてきた。

 「レース内容にも、サトノクラウンらしい前向きさが感じられましたし、長く勝てなかった時間もあるだけに、本当に嬉しい勝利となりました」とノーザンファームしがらきの北山秀人調教主任は笑顔を浮かべる。

 2歳時に入厩を見越して、ノーザンファームしがらきへとやってきたサトノクラウンだが、その頃から目を引く馬だったと北山調教主任は振り返る。「調整の度にしがらきには戻ってきていましたが、重賞を勝った後でも凄い変わったという印象はありませんでした。それだけ早い時期から高い完成度を誇っていた馬なのでしょう」(北山調教主任)

 しかし、3着に敗れた日本ダービー(G1)の後は目一杯のレースをしてきたこともあるのか疲れも見られ、また猛暑に苛まされたこともあって回復に手間取ってしまう。休み明け、しかも初の古馬との対戦という厳しいハードルは課せられていたものの、結果として天皇賞(秋)(G1)では17着に敗れてしまう。

 「夏の休養の際には、秋はパワーアップさせて厩舎に返してあげたいという気持ちもあったのは事実でした。しかし、天皇賞(秋)(G1)の結果を見たときに、サトノクラウン自身が持っている高い能力を、いい状態で送り出せる調整をすべきではないかと考えが変わりました」(北山調教主任)

 それからは、まさに「再デビュー」させるかのような調整が始まった。天皇賞(秋)(G1)の後は馬に合わせた調整に切り替えただけでなく、サトノクラウン自身の「走りたい」という気持ちを作り上げていった。そのうち、サトノクラウンからは覇気だけでなく、まるで2歳時のようなフレッシュさも感じ取れるようになってきた。

 「調教を見ていても、生き生きと走ってくれていた姿が思い出されます。堀先生の元にもいい状態で返せたと思いますし、その後、レースまでの調整をスタッフの皆さんがベストな形で行ってくれたからこそ、最高の結果として繋がったに違いありません」(北山調教主任)

 現在は堀厩舎で管理されているサトノクラウンだが、また幾度となくノーザンファームしがらきへ戻ってくることもあるはず。この厩舎と牧場の行き来は、今後もサトノクラウンをよりベストな状態で競馬へ向かわせる、「勝利の方程式」となっていきそうだ。