重賞ウィナーレポート

2016年02月13日 クイーンC G3

2016年02月13日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:メジャーエンブレム

プロフィール

生年月日
2013年03月26日 03歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:5戦4勝
総収得賞金
243,107,000円
ダイワメジャー
母 (母父)
キャッチータイトル  by  オペラハウス(GB)
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
田村 康仁
騎手
C.ルメール

 桜花賞(G1)の向こうまで見せてくれたような、圧巻の勝利だった。このクイーンC(G3)、阪神JF(G1)以来の出走となったメジャーエンブレムは積極果敢に先手を奪うと、1000m通過が57秒8というハイラップを刻んでもなお、手応えの良さは変わらない。

 「戦前から前で競馬をするとは思っていました。むしろ、他の馬が絡んでいったのなら、途中でついて行けなくなるのではとも思っていた程です」とはノーザンファーム空港牧場でメジャーエンブレムの調教を手がけた東谷智司厩舎長。長く接して来たからこそ、誰よりも底知れぬ能力を信じていた。

 それはこのレースに騎乗していたジョッキーも一緒の考えだったのだろう。快調に飛ばしていくメジャーエンブレムだが、鞍上を務めたC.ルメール騎手の手綱は全く動かない。にも関わらず、どんどんと広がって行く後続との差。追い出しを図ったのは残り1ハロンとなったが、すると、そのハイペースを逃げ切って、どこにそんなスタミナがあったのかと言わんばかりの瞬発力で、更に後続との差を引き離していく。勝ちタイムの1分32秒5はレースレコード。しかも従来のレコードを1秒5も更新という、まさに規格外の走りともなった。

 「レースを使っていく中で、ダイワメジャー産駒特有の、前向きさが出てくるのでとも思ったこともありました。それでも折り合いに不安が感じられなかったのは、田村先生や厩舎スタッフの皆さんのおかげであり、そして中間を管理してくれていたノーザンファーム天栄スタッフも、いい調整を送らせてくれたからだと思います」(東谷厩舎長)

 レース後、鞍上を務めたルメール騎手からは、「2000mでも2400mでも競馬ができます」とのコメントも出てきた。

 「そのルメール騎手の言葉を聞いて、自分自身もメジャーエンブレムがオークス(G1)でどんなレースをしてくれるのか見てみたくなりました」(東谷厩舎長)と東谷厩舎長。大本命の支持を集めるであろう桜花賞(G1)は、育成厩舎で騎乗していたスタッフに競馬場で応援に行ってもらおうと考えているが、オークス(G1)は自らが初めて応援に行こうと決めている。

 「ここまで強くなってしまうと、一ファンという心境になっています。それだけにメジャーエンブレムには、今後も更に強い姿を見せてもらいたいです」(東谷厩舎長)