重賞ウィナーレポート

2016年01月24日 東海S G2

2016年01月24日 中京競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アスカノロマン

プロフィール

生年月日
2011年05月22日 05歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:19戦6勝
総収得賞金
283,585,000円
アグネスデジタル(USA)
母 (母父)
アスカノヒミコ  by  タバスコキャット(USA)
馬主
豊田 智郎
生産者
有限会社新冠タガノファーム (新冠)
調教師
川村 禎彦
騎手
太宰 啓介

 春のダート王決定戦「フェブラリーS(G1)」の前哨戦として位置付けられている東海ステークス(G2)は新冠町の新冠タガノファーム生産アスカノロマンが2番手から抜け出して優勝。19戦目で初の重賞勝利となった。鞍上の太宰啓介騎手にとってJRA重賞は2012年の札幌記念(G2)以来、5勝目。川村禎彦師にとっては2007年のニュージーランドトロフィー(Jpn2)(優勝馬トーホウレーサー)の重賞2勝目となった。

 生産した新冠タガノファームは2003年創業。新冠町内に複数の拠点を構えるほか、後期育成は関連牧場の宇治田原優駿ステーブル(京都府)と連携して強い馬づくりを行っている。

 JRA重賞は2014年のファルコンS(G3)(タガノグランパ)デイリー杯2歳S(G2)(タガノエスプレッソ)、2015年のファルコンS(G3)(タガノアザガル)に続く3年連続の優勝となった。

 牧場事務所のテレビでレースを観戦していたという田沼正美場長は「人気にしていただいておりましたし、ここ数戦は成績も安定していましたので、レースを楽しみにしていました。逃げた馬が強いと思っていましたが、このレースに向けて川村調教師がしっかりと仕上げてくれたこと、それから太宰騎手が最高の騎乗をしてくれたことがこの結果につながったと思います。長くお付き合いいただいている豊田オーナーにも良い報告ができます」と声を弾ませた。

 アグネスデジタルとの配合は豊田オーナーによるものだという。「アスカノロマンの母アスカノヒミコは豊田オーナーがJRAブリーズアップセールで購入し、川村先生が管理した馬でした。当牧場の馬もお世話になっておりますが、真面目に馬と向かい合う先生です。先生にとって久しぶりの重賞勝ちが当牧場の馬だったことも嬉しかったです」と話してくれた。

 ところが牧場時代のアスカノロマンの話となると、苦笑いを浮かべながら決して順調ではなかったという。「とにかくケガばかりしているような馬でした。5月生まれということもあって、集団放牧の中では決して強い馬ではなかったです」と意外とも取れるエピソードを明かしてくれた。「今思うと、晩成というか体がしっかりしていなかったのだと思います。早めのデビューとなりましたが、一息入れて我慢したのがこの結果に結びついていると思います。自分たちは、送り出しただけです。宇治田原優駿ステーブル、そして川村先生はじめ厩舎の方々のおかげ。本当にそう思っております」と言葉を続けた。

 「母にとってアスカノロマンは最後の仔。そういう意味で、私たちも感謝しています。息の長い活躍を期待したい」とエールを送っている。