2016年01月10日 シンザン記念 G3
優勝馬:ロジクライ
プロフィール
- 生年月日
- 2013年02月22日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:5戦2勝
- 総収得賞金
- 191,209,000円
- 父
- ハーツクライ
- 母 (母父)
- ドリームモーメント(GB) by Machiavellian(USA)
- 馬主
- 久米田 正明
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 須貝 尚介
- 騎手
- 浜中 俊
ロジユニヴァースの日本ダービー(Jpn1)優勝から7年。同じ「ロジ」の冠名を持つ、ノーザンファーム生産馬がクラシック制覇に名乗りを上げた。
シンザン記念(G3)を制したロジクライは、育成先もまたロジユニヴァースと同じ、ノーザンファーム早来牧場の林宏樹調教主任の管理馬となる。
「育成時から能力の高さを示していました。ただ、育成時から500㎏を超えるような大型馬で、また、当時は体質もそれほど強くは無かったので、調整にも時間をかけてきた馬でもありました」(林調教主任)
それでも2歳の9月にはメイクデビュー阪神でデビュー。3戦目には未勝利戦を勝ち上がり、千両賞では1番人気の支持を集める。
「勝利をあげたレースは馬体も絞れていましたし(マイナス16㎏)、ムーア騎手がこの馬の持ち味を生かすような騎乗をしてくれました。先行して、そこからいい脚を使うレースがあっていると思いますし、敗れた千両賞もゴール前ではいい脚を使っていただけに、重賞初挑戦となったシンザン記念(G3)でも、いいレースを見せてくれるのではという期待はありました」(林調教主任)
そのシンザン記念(G3)の追い切りで、ロジクライは栗東の坂路コースで50秒4という破格のタイムを記録する。しかも、馬体重も千両賞から更に4㎏絞れての506㎏。好走の条件は揃っていた。
実は変わりゆくロジクライの姿を、林調教主任はその目で確認している。昨年末に育成馬を栗東へと送り届けた際、管理をする須貝厩舎に立ち寄っていたのだ。
「馬房の一つ隣にはゴールドシップの姿もありました。いい馬だなあと思いましたが、ロジクライも、負けず劣らずと思えた程にいい馬になっていました。牧場にいた頃より馬体が随分すっきりしたと思えた一方で、トモの筋肉量はより発達していました。ここまで管理してくれた厩舎スタッフの皆さん、そして須貝先生に、改めて敬意を払いたくなったほどです」(林調教主任)
シンザン記念(G3)はこれまでと同じように好位を追走。だが、直線に入ってからの伸びが、千両賞とは違っていた。先に抜けだしたシゲルノコギリザメを交わすと、後続から迫ってきたアストラエンブレム、そして大外からやってきたジュエラーの追撃も振り切って優勝。久米田オーナーにとっても、これがロジユニヴァース(日本ダービー(Jpn1)以来の重賞制覇となった。
「競馬を使う度に強くなってきたような印象を受けます。とはいっても、まだまだ子供っぽいところもありますし、今後の成長が楽しみです」(林調教主任)
となると、同一オーナー、同一生産牧場、そして同一育成厩舎による日本ダービー(G1)制覇も現実となってきそうだが、林調教主任はクラシック第一冠である皐月賞(G1)での好走に期待を寄せる。
「先行できるレースぶり、そしてあの馬体から生み出される、パワーのある走りと、中山コースに高い適性がありそうです。距離の不安も感じさせませんし、今後も順調に、クラシックへの階段を上ってもらいたいですね」(林調教主任)
ロジユニヴァースは1番人気の支持を集めた皐月賞(Jpn1)で14着に敗れているが、レースぶり、そして林調教主任の話を聞くと、ロジクライがそのリベンジを果たしてくれそうな気がしてきた。