2015年12月29日 東京大賞典(中央交流) G1
優勝馬:サウンドトゥルー
プロフィール
- 生年月日
- 2010年05月15日 05歳
- 性別/毛色
- せん/栗毛
- 戦績
- 国内:32戦8勝
- 総収得賞金
- 760,028,000円
- 母 (母父)
- キョウエイトルース by フジキセキ
- 馬主
- 山田 弘
- 生産者
- 岡田スタツド (静内)
- 調教師
- 高木 登
- 騎手
- 大野 拓弥
年の瀬のビッグイベント「第61回東京大賞典(G1)」が12月29日大井競馬場で行われ、中団でレースを進めた3番人気サウンドトゥルーが直線で外から脚を伸ばして1番人気ホッコータルマエを横目に突き抜け、これに1.3/4馬身差をつけ優勝。28日に急死した母父フジキセキに捧げるかのように初めてのG1制覇を果たした。生産者、岡田スタッドのダートグレード重賞制覇は、2015年10月の日本テレビ盃(Jpn2)(優勝馬サウンドトゥルー)以来。東京大賞典(G1)は2010、11年のスマートファルコンに続いて3度目の優勝となった。
サウンドトゥルーは父フレンチデピュティ、母キョウエイトルース、母父フジキセキという血統。父フレンチデピュティは米国産で戦績は6戦4勝。G1タイトルを持たないが、種牡馬としては後継種牡馬のクロフネをはじめ、アドマイヤジュピタ、エイシンデピュティ、レジネッタなど数々の活躍馬を輩出している。母キョウエイトルースはインターナショナル牧場の生産馬で通算成績は中央・地方で31戦3勝という成績を残している。
年末で多忙だったため牧場を離れられなかった岡田スタッド社長岡田将一さんは会社事務所でレースを観戦していた。「日本テレビ盃(Jpn2)優勝、JBCクラシック(Jpn1)2着、チャンピオンズC(G1)3着の後、4連戦目の東京大賞典(G1)出走でした。手応えがあり調子も良かったので期待を持ってレースを観ていました。後方からレースをする馬ですが最後は本当に届くのか半信半疑になりましたがスピードに乗って突き抜けたのを確認してやっとホッとしましたよ。本当に良く頑張ってくれた。」と嬉しそうに愛馬を称えた。「この勝利で馬が自信を持ってくれたと思います。次走はどこになるか分かりませんが、 最後は確実に脚を使ってくれるので、安定した走りができていると思います。まだまだ期待が持てますね。」と嬉しそう。
サウンドトゥルーはスマートレイアー(’14阪神牝馬S(G2))と同世代に生まれている。産まれた当時、スマートレイアーは目を引く馬だったのに対し、サウンドトゥルーの方はバランスは良かったもののあまり目立たなかったそうだ。ところが1歳の秋、調教を始めた頃から能力を垣間見せた。「育成でも成長しましたが、競馬を使ってからどんどん成長して行ったと思います。もともと早い時期から活躍する馬ではないだろうなと感じていました。去勢をして馬体がふっくらしましたし、レース後の回復力にも良い面が見えているので息が長く活躍してくれる馬になって欲しいです」
母キョウエイトルースはトワイニングを受胎(コンフォーコ)した状態でインターナショナル牧場から購入した。「仔出しが大きくないので最初の頃は何をつけたら良いのか悩んでいましたが、代を重ねるごとに仔が大きくなってきているイメージがあります。気性は荒いですがそういうところが産駒の勝負根性に繋がっているのかもしれませんね。デビューした7頭中6頭が勝利をあげているんですよ。牧場にとってはどんな種牡馬を選んでも良い子を産んでくれるような安心して見守っていられる繁殖馬です。心強い、ありがたい馬ですよ。」今は父アイルハヴアナザーの出産に向け体調を整えている。年が明けて1歳の父キングカメハメハも2歳父アイルハヴアナザーもそれぞれ順調に育っていてこちらも楽しみだ。
「全兄弟のルールソヴァールがサウンドトゥルーに続いて活躍してくれたら嬉しいです。いつか同じステージで勝ち当たる日もくるのかなと期待を持っています。サウンドトゥルーには、後ろから来る強烈な脚でインパクトがある衝撃的なレースをして、ファンの皆さんに喜んでもらえる馬になって欲しいですね。」これまでもスマートファルコンやマツリダゴッホなど既に種牡馬としても活躍している馬を生産してきた老舗岡田スタッド生産の才能豊かな馬達から目が離せない。