重賞ウィナーレポート

2015年11月08日 みやこS G3

2015年11月08日 京都競馬場 小雨 不良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロワジャルダン

プロフィール

生年月日
2011年03月24日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:11戦6勝
総収得賞金
199,988,000円
キングカメハメハ
母 (母父)
アグネスショコラ  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
戸田 博文
騎手
浜中 俊

 衝撃の重賞初勝利となった。不良馬場の中、11頭立てで行われたみやこS(G3)は7番人気のロワジャルダンが優勝。デビューからの11戦で初めての重賞挑戦となったが、格の違いなどまるで感じさせない走りを見せたどころか、勝ち時計は日本レコードタイを記録した。

 「賞金不足から思ったようなレースを使えず、また、登録頭数が少なかったこともあっての重賞挑戦となりました。中一週でのレースとは言えども馬の状態も良かったと聞いており、また急な依頼にも関わらず、浜中騎手にも騎乗をしていただけたことなど、このレースに導かれる条件が揃っていたのかもしれません」と社台ファームの山本哲也厩舎長は話す。

 祖母にはムーンランドロンシャン賞(G1)の勝ち馬であるスキーパラダイスの名前もあり、兄弟には兵庫チャンピオンシップ(Jpn2)の勝ち馬ゴールデンチケット。そして近親には皐月賞馬キャプテントゥーレもいるという、社台ファームを代表する名牝系から送り出されたロワジャルダン。3歳時に新馬戦を勝って伏竜Sでも2着と、半兄のようにダートの重賞戦線を沸かしていくかと思われたが、骨折で10か月もの戦列離脱を余儀なくされる。

 「この時、発育も促しながら、時間をかけて立て直すことができたことが、今の活躍に繋がっていると思います。この時間をいただけたのも会員の皆様の理解があってのことですし、その感謝を重賞制覇という形で返せたのも嬉しかったですね」(山本厩舎長)

 復帰後のロワジャルダンだが、成長の跡がレースぶりだけでなく、体質の強さにも表れたかのように、コンスタントにレースを使われながらクラスをあげていく。

 「夏の福島開催で2勝をあげていますが、暑さの厳しい時期でも結果を残せたことを見ても、成長が身になったような印象を受けました。管理をしていただいている戸田調教師が、馬の状態を第一に考えて、ローテーションを組んでくださったことにも感謝するだけです」(山本厩舎長)

 成長の跡は、このみやこS(G3)のレース内容にも表れていた。これまでは前目でのレースをしていたが、中団より後方に待機すると、インコースを突いての一気の末脚。浜中騎手の好騎乗も目立ったが、この決め手があるなら、今後の重賞戦線でもまだまだタイトルを積み上げていくに違いない。

 次走はチャンピオンズC(G1)を予定しているおり、鞍上は今回もコンビを組んだ浜中騎手を予定。まさに狙ったローテーションで臨める次走は、今回以上の走りも十分に期待できそうだ。