重賞ウィナーレポート

2015年10月10日 サウジアラビアRC(重賞)

2015年10月10日 東京競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ブレイブスマッシュ

プロフィール

生年月日
2013年03月22日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:13戦2勝 海外:21戦3勝
総収得賞金
74,967,000円
トーセンファントム
母 (母父)
トーセンスマッシュ  by  トウカイテイオー
馬主
島川 隆哉
生産者
有限会社 エスティファーム (門別)
調教師
小笠 倫弘
騎手
横山 典弘
  • トーセンスマッシュ。パドトロワを受胎
    トーセンスマッシュ。パドトロワを受胎
  • ブレイブスマッシュの全妹(当歳)
    ブレイブスマッシュの全妹(当歳)
  • トーセンファントム
    トーセンファントム
  • マシェリガールの母、トーセンバスケット。ダイワメジャーを受胎
    マシェリガールの母、トーセンバスケット。ダイワメジャーを受胎
  • マシェリガールの半弟(父トーセンモナーク)
    マシェリガールの半弟(父トーセンモナーク)
  • トーセンバスケットと父トーセンモナークの当歳
    トーセンバスケットと父トーセンモナークの当歳
  • メイン厩舎と奥に広がる放牧地
    メイン厩舎と奥に広がる放牧地
  • メイン厩舎
    メイン厩舎
  • 看板
    看板

 「日本・サウジアラビア外交関係樹立60周年記念 第1回 サウジアラビアロイヤルカップ」(重賞)(芝1600メートル・曇・良)が10日東京競馬場で行われた。

 4番人気だったブレイブスマッシュは中団から進み、直線に入ると抜群の手応えから早めに抜け出し、ゴール前では1番人気のイモータルの猛追を凌ぎきり接戦を制し初代勝ち馬として名前を残すことになった。

 ブレイブスマッシュは、日高町にあるエスティファームの生産馬で父トーセンファントム、母トーセンスマッシュ、母の父トウカイテイオーという血統。父トーセンファントムにとっては産駒の重賞初制覇。しかも自身もサウジアラビアロイヤルカップ(重賞)の前身であるいちょうS(2009年)を制していて、親子2代制覇の偉業を成し遂げた。

 来年で10周年を迎えるエスティファームは平成18年日高町に開場し、続いて千葉県、厚真町にも施設を広げた。スタッフ65名、力を合わせ強い馬作りに取り組んでいる。

 エスティファーム主任の福川浩司さんはレースをテレビで観戦していた。「前走の札幌競馬場で行われた未勝利での勝ち方がとても良かったので次走を楽しみにしていました。このレースでは理想的な形で抜け出して、最後ちょっと危なかったですが何とか凌ぎきりました。ゴールではさされたかなと思いましたが、写真判定で残っていたので勝って良かった。良く頑張ったね!と声をかけてあげたいですね。」と笑顔でレースを振り返った。まだ2歳の段階でこの結果、伸びしろはまだまだあるので楽しみにしていると言う。

 牧場時代は、やんちゃながら大きな病気もなく手がかからない馬で幅があり、馬体がしっかりしていて、順調に中期育成へと進んだ。良くなっているという話をよく聞くようになっていった。

 母トーセンスマッシュはトーセンジョウオー(父ティンバーカントリー)の妹。現在パドトロワを受胎している。「臆病な所があって、あまり人間好きではないのですが、母親としては子供をきちんと育てます。ちょうど良いサイズの仔を生んでくれるんですよ。今年の当歳はブレイブスマッシュの全妹。性格はお兄ちゃんより臆病で大人しいところもあるのですが、牝馬にしては幅があるので落ち着いてくれば楽しみじゃないかな。手がかからず教えたことをちゃんと覚えているところはお兄ちゃんと似ていますね。」と再来年のデビューを心待ちにしている。

 父トーセンファントムはまだ8歳という若さだけあって毛ヅヤも良く、広い放牧地を元気いっぱいに走り回っている。産駒2世代目でブレイブスマッシュが重賞初勝利、サウジアラビアロイヤルカップに出走し5着のハレルヤボーイ(母トーセンミネルバの初仔)、クローバー賞優勝のマシェリガール(母トーセンバスケット(ダイワメジャーを受胎、当歳の父トーセンモナーク))など活躍馬が目白押しだ。産駒は全体的に大きめで、母親の良さを出している馬もいるなどバラエティに富んで、しっかりした仔を出しているそうだ。「一生懸命走り、勝気な所が父親譲り。そういうところが勝負根性につながっているのではないでしょうか。」(福川主任)

 2世代目で開花し3世代4世代と受け継いで行く血統。今後の動向から目が離せない。