2015年08月30日 キーンランドC G3
優勝馬:ウキヨノカゼ
プロフィール
- 生年月日
- 2010年03月30日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦4勝
- 総収得賞金
- 183,205,000円
- 馬主
- 國分 純
- 生産者
- ファニーフレンズファーム (門別)
- 調教師
- 菊沢 隆徳
- 騎手
- 四位 洋文
サマースプリントシリーズ第5戦「第10回キーンランドカップ(G3)」は日高町のファニーフレンズファーム生産のウキヨノカゼが8番人気の低評価をあざ笑うかのように最後方から大外一気の追い込み勝ちを決めて優勝。前走TVh杯に続く連勝で重賞2勝目。通算成績を9戦4勝とした。
札幌競馬場で國分オーナーとともに観戦していた生産者ファニーフレンズファームの原口圭二さんは「前走が良い勝ち方でしたし、もともとは桜花賞(G1)を意識していた馬。期待を込めて応援していましたが、期待通りの勝ち方でした」と喜びを爆発させた。「クイーンカップ(G3)を勝ったときも早めに抜け出して、長く良い脚を使ってくれた馬です。前半の位置取りは異なりましたが、今回のレースを見て、あのときのことを思い出しました」と会心の表情を見せてくれた。
デビュー前から期待の大きな馬だった。「ケガや病気とは無縁の健康優良児でした。馬が目に見えてよくなってきたのは育成牧場に移動してからですが、その頃には十分な手応えを感じさせる馬になってしました」。
その期待どおりに新馬戦に勝ち、デビュー2戦目のフェアリーS(G3)はアタマ差届かなかったが、続くクイーンC(G3)を快勝して桜花賞(G1)の有力候補へと躍り出た。しかし、好事魔多しの例えどおりに脚部不安を発症。1年9か月に及ぶ休養を余儀なくされる。
「長い休養になりましたが、完全復活させるための、みんなの我慢に頭が下がります。國分オーナー、菊沢調教師ほかスタッフ、北海道のグリーンマイルトレーニングセンターはもちろん、馬にも相当な我慢を強いましたが、それを乗り越えてくれました」というエピソードを話してくれた。1年間を完全休養にあてて、少しづつ復活。焦らず、急いで、そして慎重に。
「競馬場では闘志をむき出しにする馬ですが、馬房では本当に猫のようにおとなしい馬。無駄な体力を使わなかったことも、復帰に向けては良かったと思います」。
復帰後、しばらくは結果を出せないレースが続いたが、目標を北海道シリーズに切り替えて復活を遂げた。
「3歳の春に見せてもらった大きな夢を、同じ馬で見させてもらうのですから生産者冥利に尽きます。大きなケガを乗り越えた馬ですから、これから先も頑張ってくれることはもちろんですが、無事に競走生活をまっとうして欲しいと思っています」と愛馬を思いやっている。