2015年07月19日 函館記念 G3
優勝馬:ダービーフィズ
プロフィール
- 生年月日
- 2010年02月24日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:25戦5勝
- 総収得賞金
- 159,091,000円
- 母 (母父)
- マンハッタンフィズ by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- (有) 社台レースホース
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 小島 太
- 騎手
- 岩田 康誠
函館競馬場で行われる重賞競走で、最も古い歴史を誇るのがこの函館記念(G3)。サマー2000シリーズの第2戦目でもあり、またハンデ重賞ということで、ここでの勝利をきっかけとして、秋のG1シリーズを沸かせる活躍を見せる馬も多数輩出している。
今年、このレースを勝利したのが3番人気の支持を集めたダービーフィズ。デビューから25戦目での重賞初制覇であり、今後の更なる飛躍が期待される。
「幼少期から美しいボディラインをしていた馬でした。集団放牧の中でも一際目につく存在だったものの、その頃はまだ線が細く、牡馬としてはどことなく華奢な印象もありました」とは社台ファームの吉田哲哉氏。その美しい馬体だけではなく、近親には天皇賞・春(G1)と菊花賞(G1)を制したマンハッタンカフェ、そして、兄弟にもアプリコットフィズ(クイーンC(G3)、クイーンS(G3))、クレスコグランド(京都新聞杯(G2))がいる良血馬ということで、クラブでは8千万円の募集価格という評価がされる。
「育成調教ではその馬体重以上に体を大きく見せて走ってくる印象があり、能力の高さは疑いようがありませんでした。ただ、兄弟や近親馬の活躍を見ても、完成まで時間がかかる血統ですので、勝ちきれない時期も続きましたが、その時期の経験がこの馬を強くしていったのではないでしょうか」(吉田氏)
確かに初重賞制覇まで25戦を要したということだけでなく、3歳時のセントライト記念(G2)で2着の実績は残しているものの、重賞を含めたオープン勝ちはこの函館記念(G3)が初めて。昨年の夏から今年の春にかけては1000万下で7走もしてきた苦労人ならぬ「苦労馬」でもある。
「苦しい時期を支えてくださった出資会員の皆様、そして高い人気に証明されていたように、ファンの皆様に御礼申し上げます。鞍上を務めた岩田騎手からの『小島太厩舎の皆さんがこの馬を大事にしていたことが分かる』というコメントも、とても嬉しかったです」(吉田氏)
レースの後は札幌記念(G2)への出走を目指して、社台ファームで調整中のダービーフィズだが、函館記念(G3)の時より、20kg程馬体重も増えており、いい状態でレースに臨むことができそうである。ここで勝利すればサマー2000シリーズのチャンピオンだけでなく、秋の古馬G1戦線でも惑星馬となりそうなだけに、札幌記念(G2)での走りにも注目したい。