2015年04月11日 阪神牝馬S G2
優勝馬:カフェブリリアント
プロフィール
- 生年月日
- 2010年02月27日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:16戦6勝
- 総収得賞金
- 173,945,000円
- 母 (母父)
- シンメイミネルバ by Caerleon(USA)
- 馬主
- 西川 光一
- 生産者
- タイヘイ牧場 (静内)
- 調教師
- 堀 宣行
- 騎手
- 福永 祐一
ヴィクトリアマイル(G1)(5月17日、東京、芝1600m)へ向けた重要な前哨戦、 第58回 サンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス(G2)(4歳上牝馬オープン、芝1400m)が11日阪神競馬場で行われた。道中好位から運んだ4番人気のカフェブリリアントは最後の直線で末脚を伸ばし、先に抜け出したベルルミエールを猛追、ゴール前できっちりかわして3連勝、重賞初制覇を飾りヴィクトリアマイルの優先権を獲得した。
カフェブリリアントは、父ブライアンズタイム、母シンメイミネルバ、母父Caerleonという血統。同馬を生産した新ひだか町静内にあるタイヘイ牧場は2004年の高松宮記念(G1)で優勝したG1馬サニングデールや、2012年マイラーズC(G2)の優勝馬シルポート、カフェブリリアントの半姉にあたる2013年の阪神牝馬S(G2)で重賞初制覇したサウンドオブハート(父アグネスタキオン)など今までにも多くの名馬を輩出している。
「阪神牝馬S(G2)の前の週に、昨年2月に定年引退するまで管理してくださっていた松山康調教師から「カフェブリリアントの調子は良好だから良い所までいけるかもしれないね。」と連絡を頂き心強かったです。それにレース前日に雨が降ったのも好材料だと思っていました。というのも、2走前の中京日経賞も重馬場で優勝し、その時騎乗したR.ムーア騎手が「重馬場の方が集中して走っているよ」とコメントしたのをみていたので、重馬場でも良い結果が出るのではないかと考えていました。」と話してくれたのは同牧場のゼネラルマネージャー八尾圭樹さん。期待を抱きながらレース当日を迎えた。
レースは厩舎でスタッフの皆と観ていたという八尾さん、「最初はもっと後ろからのスタートになるのかなと想像していました。ところがスタートが良くきれて、サッと前方に来たのが意外でしたね。かかったのかなと思いましたがそうではなく折り合っていたので、この様子なら良い所まで来るなと思いました。そのまま行ってくれと願う気持ちで観ていましたよ。そうしたら、うまいこといきましたね」と晴れやかな笑顔を見せてくれた。
牧場時代は小さくて大人しい馬だったそうだ。よく食べ順調に育ち離乳して青森八戸の同牧場に移動し中期育成期間中、2011年3月11日を迎えた。「カフェブリリアント世代の馬は八戸で東日本大震災にあっているんです。あのものすごい地震やおさまらない余震、水が止まったり停電したりで精神的に不安定な状態でした。辛い思いを耐え忍んで巣立っていったので、なおさら思い入れの深い馬なんです。」
色々な事を乗り越えてデビュー以来ずっと堅実に走っている愛馬の活躍に八尾さんは「嬉しいですよ!それにとても大事に使ってもらえているので本当に嬉しいです。半姉のサウンドオブハートが2年前に優勝したこのレースで勝ってくれたことで、この血統の厚みが増したと思います。」
サウンドオブハートは3月27日にノヴェリストの、栗毛が美しい牡を無事に出産し子育て奮闘中。母子共に健康で人懐こく、スタッフにも可愛がられている。この当歳馬はセレクトセールでお披露目する予定になっているそうで今から楽しみだ。
5歳にして素質が開花し躍進を続けるカフェブリリアント。注目のヴィクトリアマイル(G1)では自身の名前の意味のように勝利の栄光に輝いて、あとに続く弟、妹達を導いて欲しい。