2015年02月08日 きさらぎ賞 G3
優勝馬:ルージュバック
プロフィール
- 生年月日
- 2012年04月22日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦3勝
- 総収得賞金
- 346,485,000円
- 母 (母父)
- ジンジャーパンチ(USA) by Awesome Again(CAN)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 大竹 正博
- 騎手
- 戸崎 圭太
母はエクリプス賞最優秀古牝馬のジンジャーパンチで、父はリーディングサイアーにも輝いたことのあるマンハッタンカフェ。血統だけ見れば、ルージュバックの活躍は納得ができそうな気もするのだが、それでもデビューから圧巻の3連勝、しかも牝馬では51年ぶりとなるきさらぎ賞(G3)制覇となれば、これは牧場時代から女傑たる能力を感じさせていたのではないかと思ってしまう。
しかし、ルージュバックの育成調教を任されてきたノーザンファーム空港牧場の窪田淳調教主任に質問を向けると、「春先までは幼さの残る普通の馬でした」という意外な答えが返ってきた。「騎乗調教を始めた頃は、入厩まで時間が要すると思えた程でしたし、またフォームにもロスがあり、走りも安定していませんでした」(窪田調教主任)
そんなルージュバックが一変したのは2歳の7月に入ってからだった。馬体の成長と共に筋力も付いてくると、走りは力強さを増していき、どんどんと調教を進められるようになっていく。その動きは同じ調教をしていた同世代の馬たちがついて行けないようになるなど、まさに2歳馬離れしていった。
8月中旬には入厩。当初は厩舎でも時間をかけて乗り込んでいくつもりが、あまりにも状態がいいとのことで、デビューを早めるとの連絡が大竹調教師から届く。
「大竹先生は『いきなりでも十分に勝負になる』とも話していました。自分でもそれだけの能力がある馬だと思っていましたし、そのメイクデビュー、百日草特別と素晴らしい勝ち方を見て、より期待は膨らみました」(窪田調教主任)
同時期に牝馬限定の重賞、あるいはオープンもある中で、牝馬としては珍しいきさらぎ賞(G3)出走。そのレース選択もまた、能力があり、そして先を見越したレース選択だと、窪田調教主任は好意的に受け止めていた。
「今回の勝利ですが、1つ1つ段階をクリアして、そして勝ち鞍を積み重ねた結果だとも思っています。レース内容こそ目を見張るものがありますが、それでもまだ幼さも残っているのは事実ですし、次のレースではまだ成長したルージュバックの走りを見せてもらいたいです」(窪田調教主任)
次走は4月12日に行われる桜花賞(G1)への出走を予定。約2か月後、我々は更に成長を遂げたルージュバックの走りに、ただただ圧倒されるに違いない。