重賞ウィナーレポート

2014年12月07日 チャンピオンズC G1

2014年12月07日 中京競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ホッコータルマエ

プロフィール

生年月日
2009年05月26日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:26戦13勝
総収得賞金
1,078,706,000円
キングカメハメハ
母 (母父)
マダムチェロキー  by  Cherokee Run(USA)
馬主
矢部 道晃
生産者
市川フアーム (荻伏)
調教師
西浦 勝一
騎手
幸 英明
  • 市川久社長と殊勲のマダムチェロキー
    市川久社長と殊勲のマダムチェロキー
  • 浦河町にある市川ファーム
    浦河町にある市川ファーム
  • 町役場には垂れ幕も掲げられた
    町役場には垂れ幕も掲げられた

 ジャパンカップダート(G1)改め、チャンピオンズカップ(G1)が中京競馬場のダート1800mで行われ、浦河町姉茶の市川ファーム生産の2番人気ホッコータルマエが積極的な先行策から早めに先頭たって、追い上げる後続の追撃を退けた。勝ったホッコータルマエは一昨年、昨年と連続3着で、春のフェブラリーステークス(G1)は2着。この勝利がJRAG1レース初勝利で、通算成績を27戦13勝(地方競馬10戦7勝、海外1戦0勝)とした。

 市川ファームは、昭和30年創業。これまでビッグサンデー(スプリングS(G2)など重賞3勝、マイルチャンピオンシップ(G1)2着)やスピードシンザン(オークス2着)、キタノオゴジョ(フローラS、牝馬東京タイムズ杯(G3)2着)などの活躍馬を送り出している。現在は、3代目当主の市川久さんが中心となって家族、スタッフら6人で約10頭の繁殖牝馬をけい養している。

 当日、中京競馬場で愛馬に声援を送った市川社長は「これまで、この馬で地方競馬場のG1(G1、Jpn1)競走はたくさん勝たせてもらいましたので、なんとか(JRA競馬場でのG1競走を)勝って欲しいという思いがありました。ドバイから帰ってきたあと体調を崩していた時期もあったのですが、よい状態で当日を迎えられたのは育成牧場や厩舎の方々のおかげ。感謝したいです。今回、ホッコータルマエのもっとも得意とするようなペースの競馬になったのもラッキーでした」と嬉しさを表現した。

 牧場時代のホッコータルマエは、決してずば抜けた存在ではなかったというが、市川社長にとっては、思い入れの強い馬だった。母マダムチェロキーは市川ファームが馬主となって最初に走らせた馬で、JRAの4勝馬。「繁殖牝馬としても期待の大きな馬でした」と、やはり期待の大きなキングカメハメハを配合。配合したときは、キングカメハメハの産駒がデビューする直前のことだったが、本馬が生まれたときは前年の2歳チャンピオンサイアーの産駒として産声をあげた。

 「生まれが遅い(5月26日生まれ)ことがどのように評価されるのかは気になりましたが」とセレクションセールに上場し、矢部幸一さん(故人)とめぐりあう。それから高昭牧場、ファンタストクラブでの育成経て3歳1月に栗東の西浦勝一厩舎からデビュー。2戦目に初勝利をあげ、3歳夏に初重賞勝ちを記録すると、それからは一歩ずつ確実に階段を登るように重賞タイトルを獲得していった。

 「とにかく、この馬に関係する人すべてが喜んでくれたことが一番嬉しいです。G1競走の勝利は牧場にとっても悲願でしたが、勝ったことで教えられることもたくさんありました。この馬をサポートしてくれたすべての人に感謝したいと思いますし、この気持ちを次の馬産につなげたいと思います」と決意を新たにしている。