重賞ウィナーレポート

2014年07月13日 七夕賞 G3

2014年07月13日 福島競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:メイショウナルト

プロフィール

生年月日
2008年02月10日 06歳
性別/毛色
せん/鹿毛
戦績
国内:24戦6勝
総収得賞金
222,205,000円
ハーツクライ
母 (母父)
スターペスミツコ  by  カーネギー(IRE)
馬主
松本 好雄
生産者
鎌田 正嗣 (浦河)
調教師
武田 博
騎手
田辺 裕信

 JRAサマー2000シリーズの開幕を告げる「第50回七夕賞(G3)」は浦河町の鎌田正嗣さん生産で田辺裕信騎手騎乗の5番人気メイショウナルトが楽に先手を奪って、そのまま逃げ切り勝ち。昨年の小倉記念(G3)に続く重賞2勝目を記録して通算成績を24戦6勝とした。

 「終わってみれば2着馬に1馬身以上の差をつけていましたけれども、ゴールするまではヒヤヒヤでした。近走、あまり良い結果を残せていませんでしたが、このレースに向けて立て直してくれた関係者の方々に感謝したいと思います」とは自宅のテレビでレースを観戦していた鎌田正嗣さん。昨年の小倉記念(G3)のときも「夏は牧草の収穫作業があるので、なかなか家を空けることができないのです」と話していたが「今回も競馬場に行くことはできませんでした」と苦笑い。

 「大敗したあとで勝ったり、連勝したり。夏場が良いのか、騎手が乗り替わると走る気を出すのか、よくわからないところがある馬なのですが、とにかく勝てて嬉しいです」と頬を緩ませている。

 メイショウナルトは、母スターペスミツコの初仔。父ハーツクライにとっても初年度産駒になる。

 「長い距離を我慢できるような血統が好き」という鎌田さん。「サンデーサイレンス系種牡馬の中から、ある程度距離の融通性がありそうな馬」と選んだのがハーツクライだった。「と言っても、父にとっても母にとっても初仔ですから、手探りのような配合でした。」とふりかえった。牧場時代のメイショウナルトは「初仔ということで背は低い印象でしたが、きっちりと型にはまったような馬で、納得のいく馬でした」。セレクトセールの当歳市場に上場し、そこで現在のオーナーと巡り会った。

 「高く評価していただき、感謝しています。改めて思いますが、こうしてオーナーに恩返しできるのも、この馬を育ててくれた方々のおかげ。個性は長所にも短所にもなるということを教えてもらいました。この馬の能力を引き出してくれるたくさんの人に感謝しています」と話している。

 母のスターペスミツコも鎌田さんの生産馬だ。牧場が大切に育ててきたファミリーで、最優秀4歳以上牝馬ルイジアナピットやエリザベス女王杯(G1)に勝ったリトルアマポーラなどもこの母系の出身馬だ。「この母系から重賞勝馬を出せたことは嬉しいのですが、期待していた馬が結果を出してくれないこともありますし、馬産という仕事は本当に難しいと感じています」と話し「今年、母スターペスミツコにハーツクライとの配合も考えましたが、サンデーサイレンス系種牡馬は7年連続で配合してきましたので、エンパイアメーカーを配合しました。どんな子が生まれてくれるか、楽しみです」と意欲的なところも見せている。

 「メイショウナルトには、とにかく丈夫で、長くオーナーに楽しんでいただけるようになってほしいと思います」とエールを送っている。