2014年07月19日 函館2歳S G3
優勝馬:アクティブミノル
プロフィール
- 生年月日
- 2012年04月07日 02歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:2戦2勝
- 総収得賞金
- 174,395,000円
- 父
- スタチューオブリバティ(USA)
- 母 (母父)
- ピエナアマゾン by アグネスタキオン
- 馬主
- 吉岡 實
- 生産者
- フジワラフアーム (静内)
- 調教師
- 北出 成人
- 騎手
- 藤岡 康太
夏から秋に向けての2歳馬の動向を図る注目の1戦を制したのはアクティブミノル。函館2歳S(G3)の1週前の新馬戦でデビュー勝ちし、連闘で参戦しての快勝だった。
生産したのは静内の御園地区にあるフジワラファーム(藤原俊哉社長)。日高で最初に馬産が行われた旧新冠御料牧場に隣接した地域にあり、過去にコクサイプリンス(菊花賞)やウイングアロー(フェブラリーS(G1))といったG1勝馬や、近年では昨年のオールザットジャズ(福島牝馬S(G3))など数多くの活躍馬を輩出している。
代表の藤原俊哉社長は、日高軽種馬農協の副組合長を務めるなど馬産界を牽引し活躍している。本馬が成し遂げた殊勲に「すべて上手く行き過ぎです。函館に入厩して1か月で重賞を取ったのだからね。」とお祝いの花やお酒に埋め尽くされた事務所で笑顔が絶えない。
本馬は、御園の本場で生産、新冠町万世で藤原社長が経営する育成場のゴールドアップカンパニーで中期育成と調教を行い、産地馬体検査を受けて直接函館競馬場に入厩した。
「当歳のころは期待を感じさせない馬だったのですが、1歳の春から良くなってきました。トモの張った良い馬になって、育成場でしっかりと乗込むことができました。オーナーと函館でのデビューを相談していたのはその頃です。」入厩から3週後の新馬戦まで調教は1本だけだったという。調教、ゲート練習など育成場の技術の豊かさを感じさせる。
本馬の母ピエナアマゾン(父アグネスタキオン)は、同牧場が期待の繁殖牝馬として導入したロイヤルリフ(米国産、父キングマンボ、死亡)が残した後継馬だ。初仔となる本馬と1歳の半弟(父アサクサキングス)、当歳の半妹(父ヴィクトワ―ルピサ)がいる。1歳馬は、8月のサマーセールに上場予定とのことでこのセールの注目の1頭になりそうだ。
「父親がスタチューオブリバティというのも良いでしょ。」と自慢する藤原社長。種牡馬の選択は自ら独自に集めた豊富なデータに基づいているという。そのデータ集はA3判数百ページに及ぶのだ。
スタチューオブリバティ(USA)は、半兄に米古牡馬チャンピオンのレモンドロップキッドがいる血統。日本では、産駒も少なくカシノピカチュウ(ラジオNIKKEI賞(G3)2着)が記憶に残る程度。現在は豪州で種牡馬生活を送る父に、日本での重賞初制覇を本馬がプレゼントする格好になった。
今後が楽しみな2歳馬の重賞制覇だったが新馬戦、函館2歳S(G3)ともに1200mの短距離。「夏から秋にかけて少し長い距離に対応できるように育てたい。」と藤原社長は語る。本馬は既に函館からホームの育成場ゴールドアップカンパニーに戻り大一番に向けて始動している。