2014年06月06日 東海ダービー(DW2014)
優勝馬:ケージーキンカメ
プロフィール
- 生年月日
- 2011年04月07日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦6勝
- 総収得賞金
- 49,747,000円
- 馬主
- 岩崎 僖澄
- 生産者
- 松本牧場 (三石)
- 調教師
- 鈴木 正也
- 騎手
- 青柳 正義
『ダービーウイーク2014』の最終戦として行われた「東海ダービー」を、金沢所属のケージーキンカメが制した。2番手追走から2周目の3~4コーナーで楽に抜け出して独走態勢に入り、2着馬に6馬身をつける快勝。単勝1.4倍の圧倒的人気に応えた。
ケージーキンカメの生まれ故郷は、新ひだか町三石川上の松本牧場。1970(昭和45)年の創業で、過去には2004年の若駒Sでブラックタイドの2着、若葉Sでハーツクライの3着などクラシックの前哨戦で活躍し、JRAの芝中距離戦で4勝を挙げたケージーフジキセキを生産。その他、荒尾競馬で活躍し、3歳時(2001年)にはJRAの桜花賞トライアル・チューリップ賞(G3)へも挑戦したエスパーアラオ、2000年の園田金盃を制したエクスハリケーンなども同牧場を巣立った馬だ。現在は繁殖牝馬10頭を抱え、松本さんご家族とパートスタッフ2名が働いている。
「JRAでは5戦して未勝利を脱出できませんでしたが、調教ではすごく良い動きをしていたので、能力はあると思っていました。地方の馬場が合うのでしょうかね。ついに東海ダービーまで優勝できて、本当に嬉しいです。遠征も克服し、番手からの競馬で結果を出せたことも、今後に向けて大きいですね」と愛馬のレースを振り返るのは、生産者の松本和則さん。当日は仕事の合間を縫い、インターネット中継で声援を送っていた。レース後、岩崎オーナーと電話で喜びをわかち合ったそうだ。
「扱いやすく、素直な気性の馬でした。動きは良く、同世代の牡馬の群れではボスでしたね」と、ケージーキンカメが牧場で過ごした時期を思い出す。1歳夏~秋までは昼夜放牧をして、健やかに逞しく育った。
ケージーキンカメの母ケージーワンモアは、先述したケージーフジキセキの全妹。競走馬としては4戦未勝利に終わったが、繁殖としてその良血を花開かせた。ケージーキンカメを産んだあとも、父ファスリエフの牡馬と牝馬、父プリサイスエンドの牝馬を順調に出産している。「母は元気に繁殖生活を送っています。しっかり受胎しますし、お産は軽いですね。まだ若いので、今後も楽しみです。1歳の仔は鋭い目つきをしていて、根性がありそう。当歳は馬っぷりが良く、気が強いです。今年もプリサイスエンドを交配しています」と、姉の活躍を受けて半妹たちへの期待も日に日に高まっているようだ。
金沢へ移籍してからは6連勝と破竹の勢いで勝ち進むケージーキンカメ。「これからもケガせず走ってほしいですね。大井のジャパンダートダービー(Jpn1)や、秋以降の大きなレースに出走となれば、応援に駆けつけたいです。まだ生産馬のG1出走はないので、チャンスがあればぜひ挑んで欲しいです。さらに高いレベルのメンバーと戦って、どれぐらいやれるか楽しみです」と期待を寄せる松本さん。父キングカメハメハ×母父フジキセキの金沢所属良血馬が、全国区へ羽ばたいてくれることを夢見よう。