重賞ウィナーレポート

2014年05月24日 平安S G3

2014年05月24日 京都競馬場 晴 良 ダ 1900m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:クリノスターオー

プロフィール

生年月日
2010年05月11日 04歳
性別/毛色
牡/青毛
戦績
国内:11戦5勝
総収得賞金
250,057,000円
アドマイヤボス
母 (母父)
マヤノスターライト  by  ジェイドロバリー(USA)
馬主
栗本 守
生産者
日西牧場 (門別)
調教師
高橋 義忠
騎手
幸 英明
  • 母マヤノスターライトと当歳、高山社長(左)
    母マヤノスターライトと当歳、高山社長(左)
  • 繁殖牝馬は26頭
    繁殖牝馬は26頭
  • 牧場の厩舎
    牧場の厩舎
  • 国道沿いに看板がある
    国道沿いに看板がある

 京都競馬場で行われた平安ステークス(G3)は4歳馬クリノスターオーが2番手から抜け出し、12番人気を覆す快走で初重賞制覇を飾った。

 本馬の生産は日高町豊郷の日西牧場。繁殖牝馬26頭、スタッフ7名の牧場で、過去には牝馬重賞を2勝したメイショウオスカル、ダート交流重賞を2勝したドンクールらを生産している。

 レースの感想を語ってくれたのは、同牧場社長の高山直樹さん。出産を控えている馬がいたため、レース当日は自宅で声援を送っていたという。「優勝できて嬉しいです。オープンに昇級してからは負けていましたが、自分の型に持ち込めば通用すると思っていました。4コーナーをまわった時に勝利を予感しましたが、強いメンバーが相手でしたし、最後の直線は“残れー”という気持ちでいっぱいでした。レース後は沢山のお祝いの電話や花をいただきました。父から牧場を受け継いで4年、自分たちの代で初の重賞勝ちとなりました。」

 本馬はジェイドロバリー肌の母マヤノスターライトの3番仔として誕生した。漆黒の馬体は父アドマイヤボス譲り。高山さんが父の仔出しを好んでいて、交配に至った。牧場時代は大人しく、扱いやすい馬だったという。

 「狙っていた通り、馬格・骨量に富んだ馬に生まれました。加えて青毛ということもあり、見栄えのする立ち姿をしていました。1歳時から素質を感じていましたし、デビュー前の評判も良かったです。」と、当時を振り返る。1歳夏に育成牧場・日西ステーブルに移動し、HBAオータムセールに上場。後の重賞馬としては意外というべきか、157万5,000円(税込)で落札された。

 今年14歳となる母マヤノスターライトは現役時代JRAダートで2勝。繁殖牝馬としてはこれまで6頭の仔を生み、初仔のナカドイセンプーが地方重賞で入着している。「しっかり子育てしてくれる馬で、今年は父ネオユニヴァースの牡馬が生まれました。当歳は脚が長く、クリノスターオーとも似ていますね。」と、高山さんは紹介する。マヤノスターライトは今年、アドマイヤムーンを交配している。

 G3戦ながら役者の揃ったレースを制し、重賞ウイナーの仲間入りを果たした本馬。層の厚いダート界に、これから新風を吹かせるのではないか。ライバルを蹴散らす雄大な馬体に、底知れぬ可能性を感じさせる。高山さんは息長い活躍を願っている。

 「新馬戦は3着に負けたのですが、勝ったのがエピファネイアで、レベルの高いレースでした。この時に、この馬は走るという思いを改めて強くしました。次の未勝利戦は京都競馬場まで見に行って、勝ってくれました。その時も嬉しかったですね。クラシック出走こそ叶いませんでしたが、まだ先のある年齢ですし、今後も無事に走ってきて欲しいと思います。G1出走となれば応援に行きたいです。」