重賞ウィナーレポート

2014年05月17日 京王杯スプリングC G2

2014年05月17日 東京競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レッドスパーダ

プロフィール

生年月日
2006年05月21日 08歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:26戦7勝
総収得賞金
339,783,000円
タイキシャトル(USA)
母 (母父)
バービキャット(USA)  by  Storm Cat(USA)
馬主
(株) 東京ホースレーシング
生産者
下河辺牧場 (門別)
調教師
藤沢 和雄
騎手
北村 宏司

 安田記念(G1)へ向かう重要なステップレース「第59回京王杯スプリングC(G2)」は日高町の下河辺牧場生産で、北村宏司騎手騎乗の10番人気の伏兵レッドスパーダが先行策から抜け出して1分19秒7のレースレコードで優勝。昨年の関屋記念(G3)に続く重賞3勝目となり、通算成績を26戦7勝とした。なお、父タイキシャトルも1998年に同レースを制しており、珍しい親子制覇となった。

 牧場事務所のテレビで観戦していた下河辺行雄社長は「明けて8歳になりましたが、3月のオーシャンS(G3)で差のない競馬(3着)をしていましたし、藤沢先生からも調子は良いと聞いていました。今回は良馬場になりましたので、この馬らしい競馬をして欲しいと思っていました。ジョッキーが、この馬のスピードをいかせるような競馬をしてくれました。まだ力の衰えがないことを示せて、嬉しいです」。休み明けの東京新聞杯(G3)、それから前走の高松宮記念(G1)は馬場に泣かされた格好になったが、良馬場に恵まれた今回、9か月ぶりとなった愛馬の重賞Vを嬉しそうに話してくれた。

 レッドスパーダは父タイキシャトル、母はストームキャット産駒のバービキャットという血統。下河辺牧場ではストームキャットの肌馬を積極的に導入しており、そうした中から桜花賞馬アユサンや昨年の青葉賞(G2)を勝ったヒラボクディープなどを送り出している。「スピードを伝えるストームキャットはアメリカでの実績は言うに及ばず、市場での評価も高い馬です。そのため、ほとんどの場合は素晴らしいファミリーの馬に配合されています。繁殖牝馬としては魅力的な存在です」。レッドスパーダは、いわばその先駆け的存在だ。

 レッドスパーダも「生まれたときから期待の大きな馬でした。とくに放牧地で動きが良かった馬です」と大きな期待を込めて送り出し、その期待どおりに2歳秋にデビュー勝ち。その後もスプリングS(Jpn2)2着、NHKマイルC(G1)2着と世代のトップマイラーとして活躍。4歳春には待望の重賞初制覇を成し遂げるなど、順調にキャリアアップしてきたが、その後は度重なる脚部不安に悩まされ続け、5歳時にはのど鳴りの手術もしている。

 「デビューしたときに、すでに500キロを超えていた馬でしたが、オーナーや藤沢先生は焦らずにじっくりと育ててくれました。いろいろなことを乗り越えてくれた馬です。そのため8歳になりましたが、消耗度は少ないはず。安田記念(G1)もこの馬らしい競馬をしてほしい」とエールを送っている。