重賞ウィナーレポート

2014年03月23日 スプリングS G2

2014年03月23日 中山競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロサギガンティア

プロフィール

生年月日
2011年04月18日 03歳
性別/毛色
牡/青毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
224,555,000円
フジキセキ
母 (母父)
ターフローズ(GER)  by  Big Shuffle(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
藤沢 和雄
騎手
M.デムーロ

 混戦の度合いを深めている今年の牡馬クラシックだが、一気に主役となりそうな逸材がスプリングS(G2)から現れた。

 このレース、3番人気の支持を集めたロサギガンティアはM.デムーロ騎手の好騎乗も手伝って、最後の直線ではいち早く先頭へと立つ。そのまま後続の追撃を振り切り、初重賞制覇と皐月賞(G1)の出走権を手に入れた。

 「母ターフローズはドイツ産のG1勝ち馬で、近親にドイツのチャンピオンホースも輩出されている血統馬です。ロサギガンティアは初仔ながらも、母、そして父フジキセキ譲りと言える雄大な体格に恵まれ、集団放牧期から目立つ存在でした」とは社台ファームの吉田哲哉氏。スプリングS(G2)での528㎏という馬体重が示すとおりに、育成時から大柄だったロサギガンティアではあるが、身体の使い方も上手く、騎乗調教に移行してからもバランス良い走りをしていたという。

 「走路で乗り込みを続けた際にも、筋肉などに疲労感も現れず、丈夫かつ非常に順調な調整ができていました。デビュー前には山元トレーニングセンターへ移動させることとなったのですが、そこでも順調に調整が行われたと聞いています」(吉田氏)

 デビュー戦となった7月のメイクデビュー函館こそ4着に敗れたロサギガンティアであるが、10月に東京競馬場で行われた未勝利を勝利すると、その後は連対圏を外さない安定したレースぶりで、3歳の2月には500万下を勝利。このスプリングS(G2)が初めての中山コースとなったが、小回りコースへの適応力も示すなど、クラシック本番に向けての成長の跡をうかがわせた。

 「デビュー戦こそ残念な結果になりましたが、2戦目以降のレースでは常に終いの脚は目立っていたので、初めての重賞と言えども十分に勝負になると思っていました。勝利という最高の結果を残してはくれましたが、競走馬としての完成はまだ先となるのでしょうし、その意味でも今後が楽しみになる素晴らしいレースだったと思います」(吉田氏)

 ロサギガンティアと同じ社台ファーム生産馬で、函館デビュー、しかもスプリングS(G2)を勝利した馬としてイメージが重なるのは、昨年の皐月賞馬であるロゴタイプ。牧場の先輩と同じローテーションを歩むこととなったロサギガンティアは、皐月賞(G1)でも同じ「勝利」という結果を残せるか注目したい。