2014年01月29日 川崎記念(中央交流) Jpn1
優勝馬:ホッコータルマエ
プロフィール
- 生年月日
- 2009年05月26日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:23戦12勝
- 総収得賞金
- 1,078,706,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- マダムチェロキー by Cherokee Run(USA)
- 馬主
- 矢部 道晃
- 生産者
- 市川フアーム (荻伏)
- 調教師
- 西浦 勝一
- 騎手
- 幸 英明
2014年最初のG1/Jpn1レース「第63回川崎記念(Jpn1)」は、昨年のNARグランプリダートグレード競走特別賞受賞馬ホッコータルマエが貫禄の優勝。通算の重賞勝利を9とした。
レースは武豊騎手騎乗の2番人気トウショウフリークが後続を引き離して大逃げを打つ展開。1.1倍の人気を背負ったホッコータルマエは早め2番手追走から3コーナー付近で並びかけ、直線では3番人気ムスカテールの追撃を押さえて、先頭ゴールイン。ドバイワールドC(G1)挑戦に弾みをつけた。
同馬を育成していたのは日高町にある育成施設ファンタストクラブ。1988年創業で、168ヘクタールの土地に272馬房を構える大型牧場で、当時も今も、民間の育成専門施設としては最大規模を誇る。その長い歴史の中でゼンノロブロイやシンボリクリスエス、ダノンシャンティなどのG1勝馬を送り出している。
完璧なまでのレースをテレビの画面を通してみたという事務局の米田喜彦さんは「前を見ながらのレースで、直線なかばではヒヤっとしましたが、併せれば強い馬なので並んでからは安心して見ていられました。本当にタフな、強い馬になりましたね」と声を弾ませている。
「こちらに移動してきたのは初期馴致や乗り慣らしを終えた2歳の3月です。そのときから持っている素質はすべての人が認めるところでしたが、当時はまだ肉体的に未完成の部分を多く残す馬でした。前の育成牧場でも苦労されたと思います」と当時のことを話してくれた。
その後、2歳の夏前に1度トレセンに移動したものの、競馬を使うことなく帰厩。それからは、ガマンの連続だったという。「この馬に関しては合言葉のように、ガマンしよう、ガマンしようと話していました。理解いただいた馬主さんには感謝の言葉しかありません」と言い、今のこの馬があるのは西浦先生の理解があったからこそ、と強調した。
「昨年の帝王賞(Jpn1)を勝ったあと、ファンタストクラブに戻ってきたのですが肉体的にも精神的にも強く、たくましくなっていることに驚きました。想像以上でした。それから、さらに成長しているようにも感じます」と、その成長力に舌を巻いている。
そして、すでに発表されているようにドバイワールドC(G1)への招待を受諾し、フェブラリーS(G1)を経て世界へ挑むことになる。「この馬は、将来種牡馬になる馬だと信じていますので、とにかく無事にレースを終えて欲しいと思います」と北海道の空の下からエールを送っている。