2013年12月14日 愛知杯 G3
優勝馬:フーラブライド
プロフィール
- 生年月日
- 2009年05月09日 04歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:26戦5勝
- 総収得賞金
- 195,542,000円
- 馬主
- 吉田 和子
- 生産者
- 青藍牧場 (登別)
- 調教師
- 木原 一良
- 騎手
- 酒井 学
かつては父内国産馬限定競走として親しまれ、2004年からは牝馬限定重賞として行われている「第51回愛知杯(G3)」は12番人気のフーラブライドが50キロの軽ハンデをいかし、中団外目から直線力強く抜け出して優勝し、通算成績を26戦5勝とした。
フーラブライドを生産したのは登別市の青藍牧場。現在は約40ヘクタールの土地に繁殖牝馬12頭。これまで1990年の神戸新聞杯(G2)3着のナエボオルフェや1988年にフェブラリーH(G3)で2着になったニッポータイガー、あるいは2010年の菊花賞(G1)に3連勝で駒を進めたトウカイメロディなどを輩出している牧場だが、1970年の創業以来、43年目の嬉しい重賞初勝利となった。
今回、競馬場には2代目当主の田中芳郎さんが「格上挑戦とはいえ重賞競走の舞台でもあり、馬主さんはじめお世話になった方々へのあいさつも兼ねて」と競馬場に駆け付けた。「実は前々走のときも競馬場でレースを見届けることができたのですが、そのときとの比較でも状態はとても良くなっているという印象を受けました。これまでは後方から競馬をすることが多かった馬ですが、前走あたりから前の方でも競馬ができるようになったのは厩舎関係者はじめ、この馬を応援してくださっている方々のおかげと思っています」と感謝の言葉を口にした。
牧場時代のフーラブライドは「5月生まれの牝馬ということもあって、あまり目立たない存在だった」という。実際、2歳8月の札幌競馬でデビューしたものの初勝利はそれからちょうど1年後の札幌開催にまでずれ込んだ。「それまで2着5回3着2回。ほとんどのレースで掲示板には載っているのですが、とにかく決め手の甘い馬でした。当時、ジョッキーの方々がいろいろと苦心しながら乗っていただいたのを覚えています」。転機になったのは今年9月に、芝の長距離戦を使われるようになってから。それまでダートでも決め手甘さに苦しんだ馬が芝で鋭い決め手を発揮するようになった。
「この勝利でいろいろな方に少しは恩返しができたとすれば嬉しいです。奥手の血統ですから、大切にしていただいたのが馬にとって良かったのかもしれません。これからはさらに強い馬が相手になりますが、頑張ってほしい」とエールを送っている。