重賞ウィナーレポート

2013年11月16日 東スポ杯2歳S G3

2013年11月16日 東京競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:イスラボニータ

プロフィール

生年月日
2011年05月21日 02歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:4戦3勝
総収得賞金
752,027,000円
フジキセキ
母 (母父)
イスラコジーン(USA)  by  Cozzene(USA)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (浦河)
調教師
栗田 博憲
騎手
蛯名 正義

 後々、伝説となりそうな今年の新潟2歳ステークス(G3)。1番人気に支持されたハープスターが記録した、3ハロン32秒5という圧倒的な末脚に屈したとはいえ、2着に粘り混んだイスラボニータの末脚、そして後続の馬を振り切ったその勝負根性も光っていた。

 レベルの高い重賞で2着となった能力が本物だったことを示したのが、続くいちょうステークスでの走り。先行しながら上がり34秒フラットの脚でまとめ、後続の追撃を振り切ってみせた。

 そして迎えた東京スポーツ杯2歳S(G3)。ホッカイドウ競馬所属のプレイアンドリアルを除くと、メンバー中唯一のオープン勝ち馬にも関わらず、イスラボニータの評価は2番人気という意外なもの。だが、それは血統、そしてメイクデビューのレースと将来が楽しみな2歳馬がずらりと揃っていたということの証でもあった。

 「堅実な成績を残している馬でしたが、レースごとに走りもダイナミックさが出てきて、また他の馬に負けるかという闘争心も感じ取れるようになってきました。好メンバーこそ揃いましたが、今のイスラボニータなら何とかしてくれるとも思っていました」と白老ファーム場長の橋本裕充場長。2歳の6月にデビューし、そこから東京スポーツ杯2歳ステークス(G3)まで4戦のキャリアを重ねてきたイスラボニータは、一見、早熟馬にも見えてしまいがちだが、5月21日に誕生と遅生まれであったことに気付く。

 「産まれた頃は薄手の馬に映りましたが、骨もしっかりしていたので、早く産まれた馬との差違はそれほど感じませんでした。その後の成長過程も順調であり、デビューを迎えた際にも、決して遅生まれがハンデになるとは思っていませんでした」(橋本場長)

 その東京スポーツ杯2歳ステークス(G3)でイスラボニータは、更に成長した姿を見せつける。スタート良く3番手に取り付くと、同じく先行したプレイアンドリアルと共に第4コーナーを回っていく。最後の直線で2頭の叩き合いが繰り広げられて行く中、ゴール板手前で先に向けだしたのは、イスラボニータの方だった。しかも昨年、同じレースに出走したのコディーノが記録したタイムを0秒1塗り替えるレコードタイムも樹立。強さ、速さの双方を証明しただけことで、一気に来年の牡馬クラシック戦線の有力馬へと踊り出た。

 「東京コースであれだけの走りを見せてくれたことからしても、クラシックを意識出来る馬になったと思います。まだまだ成長するとも思いますし、来年は更に強くなった姿を見せてもらいたいです」(橋本場長)

 そう、イスラボニータは5月21日の遅生まれ。早生まれの同期生たちよりも、更に成長する余地もまだ残されている。このレースの後、調整休養へと入ったが、橋本場長の話すとおり、来年のクラシック戦線では更に成長したイスラボニータの姿が見られそうだ。