2013年11月04日 JBCクラシック(中央交流) Jpn1
優勝馬:ホッコータルマエ
プロフィール
- 生年月日
- 2009年05月26日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:20戦10勝
- 総収得賞金
- 1,078,706,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- マダムチェロキー by Cherokee Run(USA)
- 馬主
- 矢部 幸一
- 生産者
- 市川フアーム (荻伏)
- 調教師
- 西浦 勝一
- 騎手
- 幸 英明
地方競馬の祭典「JBC競走」は、13回目にして初めての金沢開催。今回からレディスクラシックがJpn1に格上されたことで今回からJBC当日は日本競馬史上初めて「3つのJpn1レースが同じ日に行われる特別な日」になった。
そのメインレースともいえる「クラシック」。春に「かしわ記念(Jpn1)」「帝王賞(Jpn1)」を制したホッコータルマエが2連覇を目指したワンダーアキュートらを尻目にデビュー以来、初となる逃げ切り勝ち。通算3つめのJpn1優勝で新・ダート王に名乗りをあげた。
同馬は、浦河町の市川ファームの生産馬。これまで何度も紹介してきたように家族とスタッフで毎年10頭前後の競走馬を生産し、その中からビッグサンデー(重賞3勝)やオークス2着スピードシンザンなどを競馬場に送り続けている牧場だ。代表の市川久さんは「競馬場に着いて、とても大勢の人でにぎわっているのに驚きました。駐車場まで全部いっぱいでしたからね。聞けば、今年の最多入場人員だったそうで、そんな大勢のファンの前で馬が頑張ってくれたことは嬉しかったです」と声を弾ませた。
「休み明けの前走が体重減でしたが、今回はプラス9キロ。パドックは馬主さん方と一緒に見ていました。今回は相手も強くなっている反面、この馬もとてもよい状態だったと思います。厩舎や育成牧場の方々が手をかけてくださったおかげです。4歳の秋を迎え、馬が充実してきたのかもしれません」。とはいえ、1周目のスタンド前を先頭で通り過ぎる愛馬を確認したときには心中穏やかではなかったという。
「小回りの競馬場で、枠順(1枠1番)が枠順でしたし、この馬自身も前で競馬ができるので、もしかしたらという思いはありましたが、正直いえばハナを切るとは思いませんでした。折り合いを欠いていたわけではなかったですが、凄い人気にしていただいたなかで今までと違うことというのは、やっぱり気持ち悪いですよ」とそのときの気持ちを表現してくれた。しかし、そんな生産者の心配をよそに、愛馬は2100mを一度も他馬に先頭を譲ることなく逃げ切った。
「馬主さん方に喜んでいただいたことが一番うれしいです。牧場時代は決して目立つ馬ではなかったですが、ここまで来たら、さらに上を目指して欲しいと思います。こうしてJpn1レースをたくさん勝ってくれると、なんだかすごい遠い存在のように思えてきます。今の自分は、ひとりのホッコータルマエファンとして応援するだけです」と愛馬の活躍を喜んでいる。