重賞ウィナーレポート

優勝馬:

プロフィール

生年月日
 
性別/毛色
/
戦績
総収得賞金
母 (母父)
 by 
馬主
 
生産者
調教師
 
騎手
 

 凱旋門賞(G1)を制するなど、G1レースで5勝をあげたエリシオ。そのエリシオの初年度産駒でチューリップ賞を制し、種牡馬となった父に初めての重賞タイトルを授けたのが、マーブルカテドラルの母であるヘルスウォールだった。

 「ヘルスウォールは父譲りと言える高い能力を持った馬でありながら、不運も続き、重賞タイトルは1つだけとなりました。それでも繁殖牝馬となった際には、必ず母を超えるような産駒を送り出してくれると信じていました」とはマーブルカテドラルとヘルスウォール母仔の育成調教に携わった社台ファームの斎藤孝調教主任。母仔だけでなく、兄弟までよく知る斎藤主任だからこそ、マーブルカテドラル育成調教に携わる前にある変化に気付いていた。

 「この2歳世代から取り入れた通年夜間放牧の成果で、兄や姉の育成期よりも心身ともに丈夫で完成度が高く、デキの良さには自信がありました」(斎藤氏)

 デビュー2戦目に勝ち上がり、続く函館2歳S(G3)では3着となった母を思わせるような成長力を見せたマーブルカテドラルは、4月半ばには山元トレーニングセンターへと移動。夏競馬に備えて調教が行われていく。

 重賞馬ち馬の産駒で、しかも父は2歳戦から古馬まで息の長い活躍を見せるダイワメジャー。社台レースホースの募集馬にもなっていたマーブルカテドラルはさぞ、会員からの評価が高かったのではないかと思われるが、実際のところは違っていたという。

 「通年夜間放牧の影響からか毛先が長く、実馬の外見的評価を落としてしまったこと、何よりも、これだけの血統馬に関わらず我々の営業能力の無さで残口を残してしまい、この子には迷惑をかけてしまいました(笑)」(斎藤氏)

 父ダイワメジャーと言えば、マーブルカテドラルの管理される上原厩舎の所属馬。縁がある厩舎で重賞を勝てたことも斎藤氏は嬉しいと話す。

 「好騎乗を見せてくれただけでなく、普段からつきっきりで調教してくれた田辺騎手にも感謝したいです。デビュー、その後の活躍と自分たちの考えた通りに来てくれていると思いますが、その考えた以上に早い出世と言える重賞制覇に、牧場スタッフ一同で喜んでいます」(斎藤氏)

 次走は母が8着に敗れた阪神JF(G1)を予定。母より先に重賞制覇を果たした娘である以上、母より上の着順を目指すのは勿論のこと、母が果たせなかったG1制覇をこのレースで成し遂げる。