重賞ウィナーレポート

2013年10月05日 デイリー杯2歳S G2

2013年10月05日 京都競馬場 曇 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ホウライアキコ

プロフィール

生年月日
2011年03月08日 02歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:3戦3勝
総収得賞金
117,579,000円
ヨハネスブルグ(USA)
母 (母父)
ホウライサンデー  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
橋元 幸平
生産者
ナカノファーム (門別)
調教師
南井 克巳
騎手
和田 竜二

 夏競馬が終わり、中央開催となって最初の2歳重賞は日高町のナカノファーム生産で2番人気のホウライアキコが先行策から直線では早めに抜け出して、従来のレコードをコンマ1秒更新する1分33秒2で優勝。デビュー以来の連勝を「3」とするとともに自身2回目のレコード更新で重賞2連勝に花を添えた。 

 テレビでレースを観戦していたというナカノファームの中野富夫さんは「もちろん、期待はしていましたが今回は距離が延びるうえに、強力な牡馬が相手。京都競馬場の外回り1600mコースは坂もありますし、楽な競馬はさせてもらえないだろうなという気持ちで見ていました。」とレース前の気持ちを表現してくれた。

 そんな生産者の心配をよそに好スタートをきったホウライアキコは、じんわりとハナにたったものの先行したい他馬にゆずるように3番手に控え、直線早めに抜け出して後続の追撃を封じ込めた。「このレースにむけて、厩舎の方々がよく仕上げてくれたと思いますし、ジョッキーもロスのないよう上手に馬を導いてくれたと思っています。重賞2連勝という結果に驚くと同時に、感謝という言葉しか思い浮かびません」と少し照れたような表情になった。

 「母親のホウライサンデーは、橋元オーナーからお預かりしている馬です。ヨハネスブルグとの配合もオーナーが決めました」という。かつて、中野さんが場長を務めていた牧場から生まれ、のちに有馬記念(G1)に勝ったダイユウサクのオーナーでもあった橋元幸平氏は、ダイユウサクが日本軽種馬協会所有のノノアルコ産駒だったことから。それ以来、日本軽種馬協会の種牡馬を積極的に配合しているという。そういう経緯の中から生まれたのがホウライアキコだ。ダイユウサクが取り持った縁から生まれた馬は、20年以上の時を経て、再びG1獲りに挑む。

 「無事であれば次走は阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)と聞いています。今度はさらに相手も強くなるでしょうし、マークされる立場で厳しい競馬になると思いますが、この馬を応援してくれる人たちのためにも頑張ってほしいと思います」。

 ナカノファームは夫婦2人とスタッフ1人という家族牧場だ。なかなか家を空けることができない現状だが「オーナーからもお誘いをいただきましたので、競馬場で応援したいと思います。今回は牝馬同士とはいえ、さらに強い相手になって楽な競馬はできないでしょうが、この馬を応援してくれるすべての人のためにもとにかく無事にレースを迎えてほしいと思います」と期待に胸を膨らませている。