2013年09月28日 シリウスS G3
優勝馬:ケイアイレオーネ
プロフィール
- 生年月日
- 2010年05月19日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/芦毛
- 戦績
- 国内:11戦4勝
- 総収得賞金
- 216,154,000円
- 母 (母父)
- モストリマーカブル(USA) by Marquetry(USA)
- 馬主
- 亀田 和弘
- 生産者
- 富田牧場 (浦河)
- 調教師
- 西浦 勝一
- 騎手
- 幸 英明
564㎏の大型馬が、大外から一歩、また一歩と後続との差を詰めていく。前を行く馬を交わし去った後に待っていたのは、兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)以来、中央では3度続けて3着と惜しいレースが続いていた重賞のタイトルだった。
「今回のレースは上がりの速い競馬となりそうなので期待は持って見ていましたが、間に合うとは思いませんでした。古馬も揃っていた中でよく頑張ってくれたと思います」とは生産牧場である富田牧場の富田秀一代表。富田牧場は天皇賞馬となったカミノテシオを始め、ナイスナイスナイス(京都記念(G2)、きさらぎ賞(G3))、メイショウクオリア(京都新聞杯(Jpn2))など、コンスタントに重賞を送り出してきた。最近では函館2歳S(G3)を制したファインチョイスが、TVh杯で妹のアットウィルとワンツーフィニッシュを果たして話題を集めた。
ケイアイレオーネは、母モストリマーカブルが父のHenny Hughesを受胎して日本に導入された持ち込み馬であり、オーナーとの縁もあってモストリマーカブルが富田牧場で繋養されることとなった。
「ケイアイレオーネは予定よりも遅く、5月19日に生まれたのですが、今の馬体が示すように、この頃から大柄な馬でした」(富田代表)
遅生まれの大型馬だけに、この頃は調整の遅れも気にはなったと言うが、牧場では至って健康に過ごし、離乳先となる中期育成の牧場、そして育成牧場でも健康かつ順調に過ごしているとの情報を受けることとなる。
デビューは2歳の8月と早くなったものの、このメイクデビューを含め芝の3戦では勝ち上がることは出来なかった。だが、デビュー4戦目となるダート戦で初勝利をあげると、続く2歳500万下、そして兵庫ジュニアグランプリ(Jpn2)と3連勝をあげる。
「3歳時にはドバイ(UAEダービー(G2))にも出走させてもらいました。この時期の海外遠征ということでその後の疲労も気になったのですが、厩舎のケアや、また馬自身がここでの経験を糧としたことが、今に繋がっているのかもしれません」(富田代表)
重賞馬の仲間入りをしたことで、今後のダート重賞戦線でも注目の1頭となっていきそうなケイアイレオーネであるが、富田さんは管理する西浦勝一調教師から、ある目標を伝えられている。
「先生はまたドバイに連れて行きたいと話してくれました。そのレースに選ばれるようにケイアイレオーネ自身も強くなってもらいたいですし、今後、更なる成長を期待しています」(富田代表)
キーンランドC(G3)をラストランとして、現役を引退したファインチョイスは現在、牧場で来シーズンに向けての体作りが行われている。
「繊細な一面もありますが利口でおとなしい馬ですし、来年はいい状態でシーズンを迎えさせてあげたいですね」と富田代表。ケイアイレオーネの今後の活躍だけでなく、母となったファインチョイスのこれからも楽しみになってくる。